セッション情報 ポスターセッション(消化器内視鏡学会)

大腸-内視鏡診断

タイトル 内P-423:

Blue Laser Imagingによる大腸SM癌の内視鏡診断(第二報)

演者 冨樫 一智(福島県立医大会津医療センター・小腸・大腸・肛門科)
共同演者 根本 大樹(福島県立医大会津医療センター・小腸・大腸・肛門科), 五十畑 則之(福島県立医大会津医療センター・小腸・大腸・肛門科), 添田 暢俊(福島県立医大会津医療センター・外科), 大谷 泰介(福島県立医大会津医療センター・小腸・大腸・肛門科), 歌野 健一(福島県立医大会津医療センター・小腸・大腸・肛門科), 遠藤 俊吾(福島県立医大会津医療センター・小腸・大腸・肛門科)
抄録 【研究背景】Blue Laser Imaging(BLI)は,二つの波長(410nmと450nm)のレーザー光を用いた内視鏡機器である.410nmのレーザー光は血管の吸収域に一致することから,血管の視認性が向上することが期待され,450nmのレーザー光は白色光を励起することにより,明るい視野が得られる.当センターでは,2012年11月よりBLI拡大内視鏡を導入したので,SM癌の内視鏡診断について述べる.【方法】2012年11月中旬より2013年2月までに,当センターで大腸SM癌15例を経験し.このうちBLI拡大観察を行ったSM癌13例を対象とした.vascular pattern(VP)はnarrow band imaging(NBI)で使用される佐野分類により評価し,surface pattern(SP)は,広島分類に準拠しregular, irregular, non-structureに分類した.さらに,VPとSPの両者が用いられる広島分類による評価も行った.【成績】大腸SM癌13病変(LST5,隆起型5,陥凹型3;腫瘍径 中央値20mm;SMに1mm以上浸潤する高度浸癌10,軽度浸潤癌3)が対象となった.全病変で,VPとSPの十分な評価が可能であった.従来のNBIに比較して,明るく,遠景での視認性に優れていた.SM高度浸潤癌のVPは,II:1,IIIA:2,IIIB:7であり,軽度浸潤癌では3例ともIIIAであった.SM高度浸潤癌のSPは,regular:1,irregular:2,non-structure:7であり,軽度浸潤癌では3例ともirregularであった.VPとSPの評価においてdiscrepancyを示す病変はなかった.高度浸潤癌の広島分類は,B:1,C2:2,C3:7であり,軽度浸潤癌は,C1:2, C2:1であった.【結論】BLI拡大観察により得られるVPとSPに関する情報は,SM癌の深達度診断に有用であると考えられた.今後は,さらに症例を蓄積し,検討を進めたい.
索引用語 画像強調内視鏡, BLI