セッション情報 ポスターセッション(消化器内視鏡学会)

大腸-出血2

タイトル 内P-434:

大腸憩室出血再出血症例の臨床的特徴

演者 清水 祐宏(愛媛県立中央病院・消化器病センターDELIMITER市立大洲病院・内科)
共同演者 白石 明子(愛媛県立中央病院・消化器病センター), 今井 祐輔(愛媛県立中央病院・消化器病センター), 達川 はるか(愛媛県立中央病院・消化器病センター), 中原 弘雅(愛媛県立中央病院・消化器病センター), 山子 泰加(愛媛県立中央病院・消化器病センター), 谷平 哲哉(愛媛県立中央病院・消化器病センター), 平岡 淳(愛媛県立中央病院・消化器病センター), 宮田 英樹(愛媛県立中央病院・消化器病センター), 二宮 朋之(愛媛県立中央病院・消化器病センター), 道堯 浩二郎(愛媛県立中央病院・消化器病センター)
抄録 【目的】憩室出血は大部分が自然止血するが,中には出血を繰り返し,輸血,頻回の内視鏡止血術や手術も施行されることがある.再出血に関わるリスク因子を検討することを目的とした. 【方法】2002年2月~2012年6月まで当院で大腸憩室出血と診断した121例(男性60例,平均年齢70.8±12.3歳).入院中,退院後に再出血をきたして検査を必要とした症例をA群(43例),それ以外をB群(78例)として,後ろ向きに臨床的特徴について検討を行った.【結果】A群で血便の既往を有する例が多かった(A群32.6% vs. B群14.1%;p=0.02).A群で,ショック状態で来院された例が多く(A群37.2% vs. B群19.2%;p=0.03),来院時ヘモグロビンが有意に低く(A群10.2±2.8g/dl vs. B群 11.3±2.5g/dl;p=0.03),輸血が施行された例が多かった(A群62.8% vs. B群35.9%;p=0.004).A群でCT上造影剤血管外漏出が見られた例が多く(A群40.6% vs. B群17.6%;p=0.02),内視鏡にて出血部位が同定され止血術が施行できた症例が多かった(A群65.1% vs. B群28.2%;p=0.001).手術となった症例はA群で有意に多かった(A群25.6% vs. B群2.6%;p=0.001).抗凝固療法の有無,併存疾患の有無,出血部位,止血方法に差はなかった.再出血についての多変量解析では,血便の既往(OR3.67,p=0.02),CT上造影剤血管外漏出(OR3.42;p=0.01)が有意であった.【結語】血便の既往,CT上造影剤血管外漏出を認める症例は,再出血する可能性が高いことが示唆された.
索引用語 憩室出血, 大腸憩室