セッション情報 | ポスターセッション(消化器内視鏡学会)大腸-出血3 |
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タイトル | 内P-437:当院における下部消化管出血に対する緊急内視鏡の検討 |
演者 | 高尾 美幸(守口敬任会病院・消化器内科) |
共同演者 | 恩田 紗緒里(守口敬任会病院・消化器内科), 橋本 貴司(守口敬任会病院・消化器内科), 築野 美保(守口敬任会病院・消化器内科), 阪口 正博(守口敬任会病院・消化器内科), 高山 昇一(守口敬任会病院・外科), 西原 政好(守口敬任会病院・外科), 丸山 憲太郎(守口敬任会病院・外科), 権 五規(守口敬任会病院・外科), 島田 守(守口敬任会病院・外科), 李 喬遠(守口敬任会病院・外科) |
抄録 | 【目的】救急病院である当院にて下部消化管出血に対する緊急内視鏡の現状を明らかにする.【対象と方法】2008年1月から2012年12月までの5年間で下部消化管出血に対して緊急大腸内視鏡を施行した389例を対象とした.その疾患構成・症例の背景因子・前処置の選択や手技の工夫・治療法の選択・治療成績に関して検討する.【結果】平均年齢64歳,疾患構成は虚血性腸炎124例,憩室出血83例,内視鏡治療後出血(以下後出血)53例(内視鏡治療総数5075例中),急性出血性直腸潰瘍(以下AHRU)34例,少数例として痔核,潰瘍性大腸炎,感染性腸炎,大腸癌,血管奇形,小腸出血等がみられた.虚血性腸炎では女性が106例で平均年齢63歳,前処置はなしが29%,ポリエチレングリコ-ル飲用(以下PEG)41%.輸血は透析をしている重症例3例で施行.憩室出血は男女差なく,平均年齢69歳,前処置はなしが45%,PEG35%,cap装着施行50例,輸血は43例に施行.内視鏡的止血は40例に施行し,IVRで止血した症例は1例,手術は12例に施行していた.後出血は平均年齢62歳,前処置はなしが67%,PEG16%.輸血は透析症例1例,肝硬変症例2例に施行.内視鏡的止血は48例に施行し,7例は観察のみであった.AHRUは平均年齢75歳,前処置はなしが71%,PEG15%,基礎疾患として透析症例や骨折で入院中の方が16例みられ,16例に輸血.内視鏡的止血は5例,経肛門的縫合止血を7例に施行していた.【結語】下部消化管出血は年齢・出血部位・出血量・内視鏡的止血処置の有無・内視鏡治療不成功時の対応等に疾患特異性を認める.緊急内視鏡前には臨床症状・血液検査・CT等で疾患を想定して前処置や手技を選択し,止血処置等の対応を考慮することが重要と考えた. |
索引用語 | 下部消化管出血, 緊急内視鏡 |