セッション情報 |
ポスターセッション(消化器内視鏡学会)
大腸-症例2
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タイトル |
内P-452:腸重積を伴った腸管嚢腫様気腫症の1例
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演者 |
貫野 宏典(新百合ヶ丘総合病院・外科) |
共同演者 |
毛利 貴(新百合ヶ丘総合病院・外科), 田中 規幹(新百合ヶ丘総合病院・外科), 田辺 義明(新百合ヶ丘総合病院・外科) |
抄録 |
症例は21歳男性. 2012年9月,腹痛を主訴に当院救急受診した.右上腹部痛はあるが,腹膜刺激症状は認めなかった.白血球数およびCRPは正常であった.腹部超音波および腹部CT検査で上行結腸が横行結腸に入り込む腸重積と判断し,高圧浣腸にて重積を整復した.その後,経過観察入院とし保存的治療を行った.軽快退院後,外来で腸重積の原因検索を含め下部内視鏡を施行した.盲腸から上行結腸にかけてSMT様の隆起性病変が多発していた.腸管嚢腫様気腫症を考慮し,腸重積も発症していたので手術を予定した.しかし,下部内視鏡施行1週間後に再度腹痛出現し救急受診した.腹部CTで前回と同様に腸重積を認めたために緊急入院後,手術を施行した.回盲部切除を行い.切除した回盲部にはぶどうの房状の気腫性病変を多数認めた.術後経過は良好で軽快退院した. 病理組織検査でも粘膜下間質および粘膜筋板部分に一致して大小様々の空気の貯留を伴った嚢胞性病変を認め,pneumatosis cystoides intestinalisと診断した.腸管嚢腫様気腫症は腸閉塞,腸管壊死や呼吸器疾患なども合併することがある.また,腸重積を伴った腸管嚢腫様気腫症はまれである.今回われわれは腸重積を契機に発見された腸管嚢腫様気腫症の手術例を経験したので若干の文献的考察を加えて報告する. |
索引用語 |
腸管嚢腫様気腫症, 腸重積 |