セッション情報 ポスターセッション(消化器内視鏡学会)

大腸-挿入1

タイトル 内P-473:

視野確保のための注水を利用した無送気軸保持短縮法による挿入法

演者 宮倉 安幸(自治医大・消化器・一般外科)
共同演者 北條 宣幸(自治医大・消化器・一般外科), 仁平 芳人(自治医大・消化器・一般外科), 平嶋 勇希(自治医大・消化器・一般外科), 吉澤 浩次(自治医大・消化器・一般外科), 清水 徹一郎(自治医大・消化器・一般外科), 巷野 佳彦(自治医大・消化器・一般外科), 鯉沼 広治(自治医大・消化器・一般外科), 堀江 久永(自治医大・消化器・一般外科), 安田 是和(自治医大・消化器・一般外科)
抄録 (目的)当科における無送気軸保持短縮法(軸保持)による基本挿入法を示す.(方法)先端フード着用,左下側臥位で挿入を開始する.送気は行わず少量の注水で視野の確保を行うことを基本とする.直腸S状部(Rs)からS状結腸(S/C)は内視鏡をプッシュすることなく,トルクとアングルを中心に内腔を右方向へ意識しながら徹底した軸保持を行う.RsやS-topの右展開で下腹部の圧迫や体位変換(左下→仰臥位→右下側臥位)を併用し軸保持を維持する症例もある.内視鏡が下行結腸に到達した時点で仰臥位へ体位変換,完全に短縮された状態からプッシュ操作で脾彎曲を越え横行結腸中央へ到達する.プッシュの際に腸管の伸びが著しい場合左側腹部の圧迫を加える.横行結腸中央は左展開で越え,横行右側から肝弯曲越えは右展開にアングルやトルクを加えた内視鏡の引きで行い上行結腸へ挿入され,盲腸へとすすむ.RsからS/Cの体位変換と腹部圧迫の組み合わせで軸保持が維持できない高難度症例に対しては,プッシュ操作を加えたright turn shortening (RTS)やループへと移行し挿入する.(結果)最近の演者施行の503症例の軸保持達成率92%,平均挿入時間441秒,軸保持法による挿入時間は393秒であった.軸保持からRTSやループへと移行し対応した高難易度症例では平均991秒であった.(結語)注水を利用した無送気軸保持法は挿入法の基本となりうる.
索引用語 大腸内視鏡, 挿入法