セッション情報 ポスターセッション(消化器内視鏡学会)

大腸-診断・治療2

タイトル 内P-490:

ロングスコープを先発としたS状結腸軸捻転症の内視鏡的整復術の治療成績の検討

演者 藤本 直己(多根総合病院・外科・消化器センター)
共同演者 淺井 哲(多根総合病院・外科・消化器センター), 小川 淳宏(多根総合病院・外科・消化器センター), 赤峰 瑛介(多根総合病院・外科・消化器センター), 一ノ名 巧(多根総合病院・外科・消化器センター), 田上 光次朗(多根総合病院・外科・消化器センター), 南原 幹男(多根総合病院・外科・消化器センター), 廣岡 紀文(多根総合病院・外科・消化器センター), 山口 拓也(多根総合病院・外科・消化器センター), 城田 哲哉(多根総合病院・外科・消化器センター), 森 琢児(多根総合病院・外科・消化器センター), 小川 稔(多根総合病院・外科・消化器センター), 門脇 隆敏(多根総合病院・外科・消化器センター), 渡瀬 誠(多根総合病院・外科・消化器センター), 刀山 五郎(多根総合病院・外科・消化器センター), 丹羽 英記(多根総合病院・外科・消化器センター)
抄録 【目的】われわれは以前からUPD(内視鏡挿入形状観測装置)下での整復術の有用性を報告してきた.今回CF-H260DL(UPD対応ロングスコープ)を先発とした方法に変更したこともあり過去の症例と合わせて治療成績を報告する.【対象・方法】2006年10月から2013年3月までの期間の内視鏡的整復術を第一選択としたS状結腸軸捻転患者で,2006年10月から2012年6月まではCF-Q260DIを先発とし,2012年7月以降はCF-H260DLを先発とした19名/31症例を対象とした.方法としては患者背景・内視鏡的整復術成功率・合併症・捻転方向・再発率などをretrospectiveに検討した.【結果】内視鏡的整復術の成功率は96.7%(30/31),内視鏡的整復術に伴う合併症は経験せず,不成功例1例において翌日に穿孔を認めた.2006年10月から2012年6月まではCF-Q260DIを先発として使用してきたが,腸が長くスコープの長さが足りないためCF-Q240ALを20.8%(5/24)に使用していた.2012年7月以降は全例先発スコープで内視鏡的捻転整復可能であった.再発率は36.8%(7/19),再発までの期間は平均239日であった.再発は計12回認め,捻転方向は91.7%(11/12)が初回と同方向であった.【結論】当院のS状結腸軸捻転に対する内視鏡的整復術は成功率が高く安全で有効と考えられた.CF-H260DLはUPDに対応しているためループ形状を立体的に把握することができ,また,スコープ長が長く余裕をもって確実に脾彎曲部以深まで到達することが可能でありS状結腸軸捻転の内視鏡的整復術に対して有効であると考えられた.
索引用語 S状結腸軸捻転症, UPD