セッション情報 ポスターセッション(消化器内視鏡学会)

大腸-診断・治療3

タイトル 内P-494:

“広く見え,指のような触覚をもつ内視鏡”の開発

演者 植木 賢(鳥取大附属病院・次世代高度医療推進センター)
共同演者 八島 一夫(鳥取大・消化器内科), 池淵 雄一郎(鳥取大・消化器内科), 松本 和也(鳥取大・消化器内科), 河口 剛一郎(鳥取大・消化器内科), 原田 賢一(鳥取大・消化器内科), 孝田 雅彦(鳥取大・消化器内科), 村脇 義和(鳥取大・消化器内科)
抄録 【目的】従来の大腸内視鏡検査では,ヒダの裏側を見落とす可能性や,無理な操作によって患者の苦痛が増大することがあった.今回我々は,これらの欠点を解決する,広く見え,指のような触覚をもつ内視鏡を考案したので報告する.【方法】実験1:従来の内視鏡の視野は140度であったが,同方向を向いた魚眼レンズ2個の間にお椀型の鏡を組み込んだ全天周レンズを作成し(図A),前方だけでなく後方も観察が可能か実験モデルを用いて検討した.実験2:内視鏡の先端に加わる各方向からの圧力を正確に検出できる脱着式ドーナツ型触覚センサーと,過度の圧力が加わると警告音で知らせるシステムを作成し(図B),大腸モデルでの実験を行った.【成績】実験1では,内視鏡先端の対物レンズよりも後方にある病変部を映し出すことができ,十分な大腸の観察が可能であることが確認された.実験2では,内視鏡に加わる様々な方向からの圧力を定量的に検出でき,内視鏡挿入のナビゲーションとしても有用であった.【結論】広く見えるレンズによる見逃し率の低減と,触覚センサーの搭載による“触覚と視覚”を融合させた新たな内視鏡挿入法の有用性が示唆された.
索引用語 大腸内視鏡, 触覚センサー