セッション情報 ポスターセッション(消化器内視鏡学会)

大腸-sm癌1

タイトル 内P-502:

当院における内視鏡治療後の大腸SM癌の長期成績について

演者 山内 淳嗣(北野病院・消化器センター消化器内科)
共同演者 河野 孝一郎(北野病院・消化器センター消化器内科), 西村 聡(北野病院・消化器センター消化器内科), 橋本 佳愛子(北野病院・消化器センター消化器内科), 渡邉 幸太郎(北野病院・消化器センター消化器内科), 西川 義浩(北野病院・消化器センター消化器内科), 渡辺 昌樹(北野病院・消化器センター消化器内科), 工藤 寧(北野病院・消化器センター消化器内科), 加藤 洋子(北野病院・消化器センター消化器内科), 高 忠之(北野病院・消化器センター消化器内科), 浅田 全範(北野病院・消化器センター消化器内科), 福永 豊和(北野病院・消化器センター消化器内科), 川口 清隆(北野病院・消化器センター消化器内科), 八隅 秀二郎(北野病院・消化器センター消化器内科)
抄録 【目的】大腸癌治療ガイドラインで内視鏡治療後の追加治療の適応基準が明確に示され,2012年には大腸ESDが保険収載された.今後内視鏡治療が行われる大腸SM癌はますます増加していくものと思われるが,大腸SM癌の長期成績については不明な点が多い.当院における内視鏡治療後の大腸SM癌の長期成績を検討し,ガイドラインの妥当性についての検証を行った.【方法】2002年から2012年の間に当院において内視鏡治療を行った大腸SM癌のうち,処置後1年以上の経過を追えた88例を対象とし,その治療成績,予後についての検討を行った.【成績】平均年齢は68.1±9.2歳(41~84歳)で,男性32例,女性56例であった.腫瘍の局在はそれぞれ盲腸/上行結腸/横行結腸/下行結腸/S状結腸/直腸:5/10/7/5/30/31例で,肉眼型は隆起型/平坦型:62/26例で,平均腫瘍径は19.6±11.9mm(5~60mm)であった.一括切除が72例で,分割切除が16例であった.SM浸潤度は1000μm未満/1000μm以上:35/53例で,組織型はtub1/tub2/pap:48/39/1例,脈管侵襲陽性が25例,切除断端陽性が17例であった.内視鏡治療で経過観察可能となったのが27例で,追加治療の適応で外科治療を行ったのが48例,追加治療の適応であったが経過観察となったのが13例であった.追加の外科治療を行った症例のうち5例に局所の遺残を認め,リンパ節転移を認めた症例はなかった.平均観察期間は46.7±24.5ヶ月(12~123.5ヶ月)で,再発を2例(局所再発1例,遠隔再発1例)に認めたが,いずれも追加治療の適応であったが経過観察をされていた症例であった.【結論】当院における大腸SM癌の長期予後の検討より,大腸癌治療ガイドラインは妥当であると考えられた.また追加治療を行ったが,局所の遺残やリンパ節転移を認めない症例も多く,SM癌の内視鏡治療の適応拡大が示唆された.
索引用語 大腸, SM癌