セッション情報 ポスターセッション(消化器内視鏡学会)

食道-症例1

タイトル 内P-532:

食道神経内分泌癌の1例

演者 高野 眞寿(札幌北楡病院・消化器内科)
共同演者 馬場 麗(札幌北楡病院・消化器内科), 片桐 雅樹(札幌北楡病院・消化器内科), 川村 直之(札幌北楡病院・消化器内科), 工藤 峰生(札幌北楡病院・消化器内科), 土橋 誠一郎(札幌北楡病院・外科), 目黒 順一(札幌北楡病院・外科), 米川 元樹(札幌北楡病院・外科), 川村 明夫(札幌北楡病院・外科)
抄録 【症例】81才 女性.
【現病歴】胃癌で胃全摘術を施行し,その後定期通院していた.経過観察の上部消化管内視鏡検査で下部食道に10mm大の中心が決壊した粘膜下腫瘍を認めたため精査目的に入院となった.
【既往歴】76才に胃原発の非ホジキンリンパ腫で化学放射線療法を施行しCR.78才に胃癌で胃全摘術を施行(stage IIIA).
【画像所見】上部消化管内視鏡検査で下部食道に10mm大の立ち上がりが比較的なだらかで中心が決壊し不整な粘膜下腫瘍を認める.ルゴール染色で中心部は不染だが腫瘍辺縁は染色された.
食道X線造影検査ではLtに20×10mm の立ち上がりがなだらかで中心が陥凹した隆起性病変を認める.超音波内視鏡検査では粘膜下層に主座がある腫瘍で粘膜下層の深部浸潤ありと診断した.
【病理組織学的所見】腫瘍径,超音波内視鏡の所見から外科的切除の適応と考え下部食道切除術を施行した.病理組織学的所見はNeuroendocrine cell carcinoma small cell type 35mm×25mmで食道外膜まで浸潤していた.
【考案】食道小細胞癌はWHOが2010年に改訂した病理組織学的分類で神経内分泌腫瘍に分類され,本症例はNeuroendocrine carcinomas(G3)に相当する.食道神経内分泌癌は全食道癌の1.0%~2.8%と非常に稀な腫瘍であり文献的考察を加え報告する.
索引用語 食道, 悪性腫瘍