セッション情報 ポスターセッション(消化器内視鏡学会)

食道-症例1

タイトル 内P-535:

短期間に急速な増大を認めた食道癌肉腫の一例

演者 大原 克仁(KKR札幌医療センター・消化器科DELIMITER北海道大大学院・腫瘍内科学)
共同演者 関 英幸(KKR札幌医療センター・消化器科), 松薗 絵美(KKR札幌医療センター・消化器科), 横山 文明(KKR札幌医療センター・消化器科), 石橋 陽子(KKR札幌医療センター・消化器科), 菅井 望(KKR札幌医療センター・消化器科), 三浦 敦彦(KKR札幌医療センター・消化器科), 藤田 淳(KKR札幌医療センター・消化器科), 鈴木 潤一(KKR札幌医療センター・消化器科)
抄録 症例は64歳,男性.黒色便,食欲不振,胸部のつまり感を主訴に救急受診,精査目的に入院となった.第2病日に施行した上部消化管内視鏡検査では,胃弓隆部直下に1型様の隆起を呈する約5cm台の粘膜下腫瘍を認め,生検の結果はleiomyosarcomaを第一に考える所見であった.後日の内視鏡再検査にて粘膜下腫瘍の基部がヨード染色陽性であり,食道原発平滑筋肉腫と診断した.CTにて明らかなリンパ節転移がないことを確認し,外科手術の方針としていた.しかし,第14病日の時点で,腫瘍は急速に増大し,形態変化,内部に黒色調の変化も伴っていた.同時期より38度台の発熱も持続し,腫瘍熱と判断した.第21病日のCTでも腫瘍は胃内腔を大きく占拠し,約13cm台まで急速に増大していた.その後,外科的切除を行った結果,病理診断はcarcinosarcomaであった.急速に増大した腫瘍は肉腫の成分が充実性に増殖し,壊死や出血は表層に一部認めるのみであった.腫瘍辺縁の食道粘膜には扁平上皮癌を伴っていた.また,郭清したリンパ節のうち1個で扁平上皮癌の成分の転移を認めた.現在,術後補助化学療法を開始している.食道癌肉腫は食道癌の中でもまれとされているが,本症例のように短期間で形態変化を伴うほどの急速な進行を呈する例はさらに稀少であると考え,文献的考察を加え報告する.
索引用語 食道癌肉腫, 食道癌