セッション情報 | ポスターセッション(消化器内視鏡学会)食道-診断 |
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タイトル | 内P-555:多発ヨード不染帯別に見たNBI導入よる表在型食道多発癌発見率の検討 |
演者 | 堀 圭介(岡山大病院・光学医療診療部) |
共同演者 | 河原 祥朗(岡山大病院・光学医療診療部), 岡田 裕之(岡山大病院・光学医療診療部), 小林 沙代(岡山大病院・消化器内科), 神崎 洋光(岡山大病院・消化器内科), 松原 稔(岡山大病院・消化器内科), 喜多 雅英(岡山大病院・消化器内科), 筑木 隆雄(岡山大病院・消化器内科), 川野 誠司(岡山大病院・光学医療診療部), 那須 淳一郎(岡山大病院・消化器内科), 山本 和秀(岡山大病院・消化器内科) |
抄録 | 【目的】食道発癌患者においてヨード染色内視鏡検査は標準とされているが多発ヨード不染帯症例においては早期検出が困難な症例も存在する.多発不染帯症例におけるNBI拡大観察の有用性につき検討した.【対象】1994年1月から2013年2月までの期間に食道領域に新規に発癌した手術非施行症例239例.【方法】NBI拡大観察導入以前にヨード染色内視鏡検査を行った83症例,導入後NBI拡大観察に加えヨード染色を行った156症例2群間での同期性食道多発癌の発見率を比較検討した.一年以上内視鏡的経過観察をし得た196症例に対し異時性食道癌発見率に関して比較検討した.患者を背景食道粘膜の多発ヨード不染帯(LVLs)によりA(LVLs無し),B(LVLs<10個),C(LVLs≧10個)にランク分けし層別化解析した.【結果】同期性多発癌の発見率に関する検討では NBI導入前症例の食道多発癌発見率は20.5%(17/83), NBI導入後症例の発見率は39.7%(62/156)であり,有意にNBI導入後の発見率が高かった(OR=2.6, 95%CI 1.4-4.9,p=0.002).多発ヨード不染帯別の解析ではA,B群では有意差が得られなかったがC群では有意にNBI導入後同期性癌の発見率が高かった(OR=2.2,95%CI 1.0-4.9,p=0.047).異時性発癌発見率の検討ではNBI導入前症例は7/66症例,NBI導入後症例は22/130症例の異時性発癌を認め,有意にNBI導入後症例の異時性癌発見率が高かった(log rank p = 0.042; HR=2.5,95%CI 1.1-6.8,P=0.034).多発ヨード不染帯別の解析ではA,B群では有意差が得られなかったがC群では有意にNBI導入後異時性癌の発見率が高かった(HR=4.3,95%CI 1.2-27.6,p=0.02).【結論】多発ヨード不染帯症例においてNBI拡大観察は食道多発癌の発見に有用である事が示唆された. |
索引用語 | 多発ヨード不染域, NBI |