セッション情報 ポスターセッション(消化器内視鏡学会)

食道-ESD1

タイトル 内P-558:

食道ESDに対するSBナイフJr. typeの使用経験

演者 稲生 優海(横浜労災病院・消化器病センター)
共同演者 大谷 節哉(横浜労災病院・消化器病センター), 小宮 靖彦(横浜労災病院・消化器病センター), 河島 圭吾(横浜労災病院・消化器病センター), 内藤 舞(横浜労災病院・消化器病センター), 飯沼 瑞恵(横浜労災病院・消化器病センター), 藤田 祐司(横浜労災病院・消化器病センター), 江塚 明子(横浜労災病院・消化器病センター), 内山 詩織(横浜労災病院・消化器病センター), 金沢 憲由(横浜労災病院・消化器病センター), 谷 理恵(横浜労災病院・消化器病センター), 川名 憲一(横浜労災病院・消化器病センター), 永瀬 肇(横浜労災病院・消化器病センター)
抄録 【目的】食道ESDは,管腔が狭く視野が確保しにくいことから,ESD初学者でも比較的使用しやすいSBナイフが有用であるが,SBナイフshort typeでは,粘膜切開にITナイフや先端系処置具を使用するため,2つの処置具を要し,コストの点で問題があった.当院では2011年11月より,粘膜切開・剥離・止血のいずれも可能であるSBナイフJr. type単一で食道ESDを施行している.今回,食道ESDにおけるSBナイフJr. typeの使用経験をふまえ,少数例ではあるが,その有用性について検討した.【方法】対象は2009年7月から2012年12月までに当院で施行した食道表在癌(17例),食道high grade intraepithelial neoplasia(1例)の18例.その内9例(A群)は処置具としてITナイフとSBナイフshort typeを,9例(B群)はSBナイフJr. type単体を使用し,平均腫瘍長径,平均術時間,一括切除率,偶発症発生率を比較検討した.SBナイフJr. typeでは試作専用フードを使用した.【成績】A群/B群の平均腫瘍長径は16mm/17mm,平均術時間は142分/136分,一括切除率は77.7%/100%,偶発症発生率(穿孔率)は22.2%/0%であった.A群と比較してB群において,術時間が短縮傾向にあり,偶発症発生率が有意に低下した.【結論】SBナイフJr typeは単一処置具で食道ESDを完遂できるデバイスで,市中病院である当院でもコストの問題を解決することができた.また術時間の短縮が得られ,安全性の観点からも有用であると考えられた.更なる安全性と確実性の向上のため,手技の確立とともに経験数を増やしながら,検討を重ねていく必要があると思われた.
索引用語 食道ESD, SBナイフ