セッション情報 ポスターセッション(消化器内視鏡学会)

食道-ESD1

タイトル 内P-560:

当科でESDを施行した食道胃接合部腺癌の6例

演者 中島 孝治(宮崎大附属病院・1内科)
共同演者 仮屋 暢人(宮崎大附属病院・1内科), 三宮 一朗(宮崎大附属病院・1内科), 原口 大(宮崎大附属病院・1内科), 三木 吾郎(宮崎大附属病院・1内科), 星子 新理(宮崎大附属病院・1内科DELIMITER宮崎大附属病院・病理部), 松本 英丈(宮崎大附属病院・1内科), 芦塚 伸也(宮崎大附属病院・1内科), 稲津 春彦(宮崎大附属病院・1内科), 北村 和雄(宮崎大附属病院・1内科), 片岡 寛章(宮崎大附属病院・病理部)
抄録 【目的】当科でESDを施行した食道胃接合部腺癌6症例を検討する
【方法】2008年1月から2012年12月までにESDを施行したSiewert type2の食道胃接合部癌6症例6病変を対象に,背景,成績,偶発症,経過を検討した.なお,デバイスは全例IT-2を使用した.
【結果】1)背景:平均年齢70.8歳(66-80歳)で,男性4例女性2例であった.肉眼型は0-IIaが5例,0-IIcが1例であった.腫瘍の局在は,左壁側3例,後壁側2例,右壁壁1例であった.背景粘膜は全例でGERD,SSBEを有していた.2)成績:切除長径平均値は43.3mm(34-62mm),腫瘍長径平均値は23.2mm(10-36mm)で,切除時間平均値は88分(50-151分)であった.組織型は4例が分化型腺癌で1例が未分化型腺癌であった.深達度はT1a-LPMが3例,T1a-DMMが1例,T1b-SM1が1例,T1b-SM2が1例であった.1例で断端陽性で脈管侵襲を認めた.2例で扁平上皮下進展を認めた.3)偶発症:全例,穿孔なく切除し,出血も認めなかった.また,術後狭窄も認めなかった.4)経過:断端陽性で脈管侵襲を認めた1例で追加切除を行った.観察期間平均値26.2ヶ月(5‐46ヶ月)で,上記,追加切除の1例も含め,全例再発なく生存中である.
【結論】少数例の検討であるが,全ての症例でGERD,SSBEを有しており,肥満が多い傾向であった.ESDは全例で合併症なく施行可能であり有用と思われた.また,2例で扁平上皮下進展を認め,切除に際しては考慮すべきと思われた.
索引用語 食道胃接合部癌, ESD