セッション情報 | ポスターセッション(消化器内視鏡学会)食道-ESD1 |
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タイトル | 内P-562:表在型食道癌に対するESDの予後の検討 |
演者 | 鈴木 建太朗(京都府立医大・消化器内科) |
共同演者 | 堀居 雄介(京都府立医大・消化器内科), 小野澤 由里子(京都府立医大・消化器内科), 北市 智子(京都府立医大・消化器内科), 冨江 晃(京都府立医大・消化器内科), 木村 礼子(京都府立医大・消化器内科), 土肥 統(京都府立医大・消化器内科), 岡山 哲也(京都府立医大・消化器内科), 吉田 直久(京都府立医大・消化器内科), 鎌田 和浩(京都府立医大・消化器内科), 堅田 和弘(京都府立医大・消化器内科), 内山 和彦(京都府立医大・消化器内科), 石川 剛(京都府立医大・消化器内科), 高木 智久(京都府立医大・消化器内科), 半田 修(京都府立医大・消化器内科), 小西 英幸(京都府立医大・消化器内科), 古倉 聡(京都府立医大・消化器内科), 八木 信明(京都府立医大・消化器内科), 内藤 裕二(京都府立医大・消化器内科), 柳澤 昭夫(京都府立医大・人体病理学) |
抄録 | 【目的】表在型食道癌に対する内視鏡治療も適応病変(EP-LPM)に加え,相対的適応病変(MM-SM1)に対しても選択される症例が増えている.当院における表在型食道癌に対するESDの成績を検討し留意点を明らかにする.【方法】2007年4月より2013年2月まで当科において食道ESDを施行し,最終組織診断において扁平上皮癌であった173症例(平均年齢 68.5歳,男性150例,女性23例,平均観察期間 29.6ヶ月)に関して治療成績,予後を検討した.【成績】一括切除率は99.4%(172/173)で,偶発症として穿孔:9例,術後狭窄:8例,肺炎/縦隔炎:2例,縦隔気腫:5例を認めた.深達度はEP-LPM:132例,MM-SM1:32例,SM2以深:9例であった.EP(34例)ではいずれも脈管侵襲を認めず,ESD後局所再発やリンパ節転移を認めていない.LPM(98例)では脈管侵襲を認めなかったが,局所再発を2例に認めた.2例とも食道癌CRT後の局所再発に対してsalvage ESDを施行した症例であった(1例はESD後20ヶ月目に再発確認したが,腎癌によりESD後25ヶ月目に死亡.1例はESD後5ヶ月目に再発確認し単独化学療法施行するもSDのため食道全摘術施行し,その後再発なし).MM以深では,脈管侵襲はMM-SM1:7例,SM2:4例に認めた.合併症や高齢のため半数以上は経過観察を選択されたが,MM-SM1:手術4例, 化学放射線療法5例, 単独化学療法2例,SM2:化学放射線療法1例,単独化学療法3例が追加治療として選択された.追加治療をせずに経過観察したMM1症例にESD後リンパ節再発を認めた.全症例の予後では原病死を認めなかった.他病死は他臓器癌2例,肝不全1例を認めた.【結論】MM以深の癌に関しては追加治療症例で,再発を認めていないが,観察期間が短く,異時性多発や他臓器癌の合併が多い事などを念頭に慎重なフォローが必要と考えられた. |
索引用語 | 食道, ESD |