セッション情報 | ポスターセッション(消化器内視鏡学会)食道-ESD2 |
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タイトル | 内P-568:食道癌に合併した早期胃癌に対する先行内視鏡治療の有用性 |
演者 | 丸山 哲郎(千葉大大学院・先端応用外科学) |
共同演者 | 堀部 大輔(千葉大大学院・先端応用外科学), 上里 昌也(千葉大大学院・先端応用外科学), 仙波 義秀(千葉大大学院・先端応用外科学), 竹下 修由(千葉大大学院・先端応用外科学), 星野 敢(千葉大大学院・先端応用外科学), 阿久津 泰典(千葉大大学院・先端応用外科学), 河野 世章(千葉大大学院・先端応用外科学), 松原 久裕(千葉大大学院・先端応用外科学) |
抄録 | 【背景】食道癌と胃癌の同時性重複癌はしばしば遭遇し,治療方針に苦慮することが多い.このような症例に対しては食道切除に加え,胃切除を行い,結腸再建を行う術式が選択されることが多かった.しかし内視鏡治療の進歩により,近年では早期胃癌に対する内視鏡治療を先行した後に,胃管を用いた食道癌根治術を行う症例が増加する傾向にある.【目的】当院において食道癌術前に内視鏡治療適応の胃病変を有した症例を検討し,臨床的特徴や食道癌手術に与えた影響などを検討した.【対象と方法】2002年1月から2013年3月まで当科で手術を行った食道癌364例中,内視鏡治療適応の胃病変を有した7例を対象とし,臨床病理学的特徴,合併症,食道癌手術までの期間,予後について検討した.【成績】1) 背景:男性7例,年齢中央値67歳.2) 胃病変診断:前医4例,当院3例.3) 胃病変部位:体下部3例,前庭部4例.4) 胃病変の治療:ESD 5例,EMR 1例,無治療 (胃管作成時に切除) 1例.5) 内視鏡治療による合併症:なし.6) 胃病変の病理診断:胃腺腫1例,治癒切除4例,適応拡大治癒切除1例,非治癒切除 (リンパ管侵襲陽性) 1例.7) 食道癌術式:食道切除+胃管再建術6例,食道切除+胃全摘+結腸再建術1例.8) 内視鏡治療から食道癌根治術までの期間:中央値35日.9) 予後:無再発生存5例(中央値22.3ヵ月),食道癌再発2例(1例は化学療法中で術後26カ月生存中,1例は術後7カ月で緩和目的に転院),胃癌の再発例なし.【結語】早期胃癌を合併した食道癌に対して,胃病変が内視鏡治療の適応内であれば,内視鏡治療を先行させることにより胃管再建の可能性を広げうる.ただし,前医では病変を指摘されていないこともあり,食道癌の術前精査において胃癌の存在を念頭に置くことは重要であると考えられる. |
索引用語 | 進行食道癌, 早期胃癌 |