セッション情報 | ポスターセッション(消化器内視鏡学会)食道-治療 |
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タイトル | 内P-578:進行食道癌に対する化学放射線療法後の遺残および再発病変に対するアルゴンプラズマ凝固療法 |
演者 | 松谷 毅(日本医大・外科) |
共同演者 | 野村 務(日本医大・外科), 萩原 信敏(日本医大・外科), 藤田 逸郎(日本医大・外科), 金沢 義一(日本医大・外科), 松田 明久(日本医大・外科), 若林 秀幸(日本医大・外科), 篠塚 恵理子(日本医大・外科), 丸山 弘(日本医大多摩永山病院・外科), 牧野 浩司(日本医大多摩永山病院・外科), 高尾 嘉宗(日本医大多摩永山病院・外科), 内田 英二(日本医大・外科) |
抄録 | 【はじめに】進行食道癌に対する根治的化学放射線療法(CRT)は手術療法とともに有効な治療方法の一つであるが,根治的CRT後の遺残による癌性狭窄に対するサルベージ治療は未だ確立していない.今回われわれは,CRT後の遺残および再発病変に対するアルゴンプラズマ凝固法(APC)の治療効果を検討する.【対象と方法】食道扁平上皮癌に対し,根治的5-FU/Cisplatin(FP)併用CRTを4例,Docetaxel/Nedaplatin/5-FU(DNF)併用CRTを6例に施行し,遺残および再発病変に対しAPCを施行した10例(男性9例,女性1例,平均年齢72歳)を対象とした.FP は5-FU 750 mg/m2 (day 1-5),Cisplatin 75 mg/m2 (day 1),DNFはDocetaxel 30~40 mg/m2 (day 1),Nedaplatin 10 mg/m2 (day 1-5),5-FU 350~500 mg/m2 (day 1-5)とし,放射線照射は外照射で1.8~2Gy/day(5回/週),合計50.4~60Gyの根治照射を行った.治療評価は,食道癌取扱い規約で治療終了直後と4週間後に行った. APC は,APC300(ERBE)を用い,出力60W,アルゴンガス流量2L/minで,腫瘍粘膜表面が茶褐色になる程度に焼灼し,腫瘍組織をさらにAPC焼灼した.【成績】10例のCRTの抗腫瘍効果は,FP併用ではCR 3例,PR1例であり,DNF併用ではCR 4例,PR 1例,SD 1例であったが,CRが得られた7例は平均24か月後に再発が認められた.PRおよびSDの3例はCRT終了1か月後にAPCを行った.APCの平均施行回数は3.4回で,CR 5例,PR 1例,SD 1例であった.CRが得られた5例中4例は生存中であるが,その他は癌死した.【結論】根治的CRT後の遺残および再発食道癌に対してAPCを安全に繰り返し施行可能であり,CRが得られれば長期生存可能な症例を経験した. |
索引用語 | 食道癌, アルゴンプラズマ凝固法 |