セッション情報 ポスターセッション(消化器内視鏡学会)

内視鏡的乳頭切除術3

タイトル 内P-595:

内視鏡的乳頭切除術後のsecond lookは有用か?

演者 酒井 新(神戸大附属病院・消化器内科)
共同演者 増田 充弘(神戸大附属病院・消化器内科), 塩見 英之(神戸大附属病院・消化器内科)
抄録 【目的】十二指腸乳頭部腫瘍に対する内視鏡的乳頭切除術(EP)はERCP関連手技の中でも偶発症の多い手技である. その手法は報告により様々で, second lookの時期や絶食期間など術後の管理に関しても確立されているとは言い難い. 今回我々は当科におけるEPの偶発症および術後管理につきsecond lookの有無による差があるかどうかを検討した.【対象と方法】対象は2007年1月~2013年3月までに乳頭部腫瘍に対して当科でEPが行われた連続症例21例. 男性12例, 女性9例で平均年齢は64.1歳であった. 当科におけるEPは, 大腸内視鏡治療用のスネアを用いて口側隆起の口側端から乳頭全体をスネアリングし, 生理食塩水などの局注は使用せず, 混合波で切除している.切除後は膵管・胆管へのステント留置を基本としている. 当院では2007年1月~2010年11月までは切除翌日にsecond lookを行っていた(A群;13例)が, 2010年12月以降は行っていない(B群;8例). 血圧低下, 明らかな黒色便, 貧血の進行等を認めた場合には追加の内視鏡検査を施行した. 【成績】EPの手技成功率は100%, 平均処置時間は42分. 合併症は21例中13例(62%)にみとめ, 出血が12例, 急性膵炎が8例であった. A群のうち8例でEP直後の出血に対し止血処置を行った(APC;5例, clipping;5例). 8例中4例で翌日のsecond look時に止血処置を追加し, さらに2例で再出血があり止血処置を追加した. A群で切除直後には出血がなかったが, 翌日のsecond lookにてAPCで止血処置を行った症例が1例あり,仮性動脈瘤が形成され,経カテーテル的動脈塞栓術が行われた. B群でEP後追加の内視鏡検査を必要とした症例は2例あり, それぞれclipping, clipping+HSEが行われ, さらなる追加の内視鏡検査は必要としなかった. 止血処置後の急性膵炎を5例にみとめ, 処置内容はAPCが2例, clippingが2例, HSEが1例であった. 入院期間中の平均内視鏡回数はA群で3.2回, B群で2.6回であった.【結論】EP後の内視鏡検査は二次的な偶発症を引き起こすことがあり, 翌日のsecond lookは偶発症の抑制に有効でない可能性がある.
索引用語 内視鏡的乳頭切除術, 十二指腸乳頭部腫瘍