セッション情報 |
ポスターセッション(消化器内視鏡学会)
EUS-FNA1
|
タイトル |
内P-601:膵頭部癌に対するERCPとEUS-FNAの病理学的診断能の検討
|
演者 |
松田 史博(大阪赤十字病院・消化器内科) |
共同演者 |
岡部 純弘(大阪赤十字病院・消化器内科), 中島 潤(大阪赤十字病院・消化器内科), 井口 恵里子(大阪赤十字病院・消化器内科), 竹田 治彦(大阪赤十字病院・消化器内科), 金坂 卓(大阪赤十字病院・消化器内科), 邊見 慎一郎(大阪赤十字病院・消化器内科), 坂本 梓(大阪赤十字病院・消化器内科), 斎藤 澄夫(大阪赤十字病院・消化器内科), 西島 規浩(大阪赤十字病院・消化器内科), 那須 章洋(大阪赤十字病院・消化器内科), 西川 浩樹(大阪赤十字病院・消化器内科), 米門 秀行(大阪赤十字病院・消化器内科), 関川 昭(大阪赤十字病院・消化器内科), 津村 剛彦(大阪赤十字病院・消化器内科), 喜多 竜一(大阪赤十字病院・消化器内科), 圓尾 隆典(大阪赤十字病院・消化器内科), 木村 達(大阪赤十字病院・消化器内科), 大崎 往夫(大阪赤十字病院・消化器内科), 若狭 朋子(大阪赤十字病院・病理部) |
抄録 |
【目的】膵頭部癌に対するERCP,EUS-FNAの診断能について検討した.【対象・方法】2009年2月から2013年1月までに当科で病理学的診断あるいは画像所見・臨床経過から浸潤性膵管癌と診断された153例中,ERCP,EUS-FNAの一方もしくは両方を試みた膵頭部癌69例.GroupA: 悪性胆管狭窄を伴う膵頭部癌48例,GroupB: 悪性胆管狭窄を伴わない膵頭部癌21例に分けて,ERCP,EUS-FNAの診断率を検討した.ERCP, EUS-FNA検体をinadequate, benign, atypical, suspicious, adenocarcinomaと5段階に分類した.【結果】膵癌に対してERCPを施行したのは52例であり,感度はGroupA 67%, GroupB 40%であった.一方,EUS-FNA施行例は39例であり,suspicousとadenocarcinomaを陽性(膵癌)と判定した場合,感度はGroupA 81%, GroupB 74%であり,atypicalを陽性に加えた場合,感度はGroupA 90%, GroupB 95%であった.EUS-FNAの検体採取率は98%,特異度100%,陽性的中率100%,陰性的中率61%,正診率88%であった.合併症は,ERCPに後腹膜穿孔1例,軽症膵炎3例を認め,EUS-FNAに軽症膵炎1例を認めた. 【考察】当科では,膵癌による悪性胆管狭窄を伴う場合(GroupA)は,胆管ドレナージ目的にERCPを先行させ,その際に細胞診・生検を施行する.しかし,悪性狭窄を伴わない膵癌(GroupB)に対するERCPの感度は満足いくものではなく,EUS-FNAは非常に高い診断率と考える.病理学的診断の観点から,悪性胆管狭窄を伴わない膵癌に対しては,EUS-FNABを主体とすべきと考えられた.【結語】EUS-FNAは,膵病変の確定診断や治療方針の決定に極めて有用であると考えられた. |
索引用語 |
EUS-FNA, 膵癌 |