セッション情報 |
ポスターセッション(消化器内視鏡学会)
EUSガイド下ドレナージ
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タイトル |
内P-612:Stent Dysfunction予防を目的とした超音波内視鏡下胆管胃吻合術(EUS-guided Hepaticogastrostomy; EUS-HGS)における新規ステンティング法
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演者 |
小倉 健(大阪医大・2内科) |
共同演者 |
増田 大介(大阪医大・2内科), 栗栖 義賢(大阪医大・病理学), 井元 章(大阪医大・2内科), 江戸川 祥子(大阪医大・2内科), 寺西 真章(大阪医大・2内科), 瀧井 道明(大阪医大・2内科), 林 道廣(大阪医大・一般・消化器外科), 梅垣 英次(大阪医大・2内科), 内山 和久(大阪医大・一般・消化器外科), 樋口 和秀(大阪医大・2内科) |
抄録 |
[背景・目的] EUS-HGSは経乳頭的ドレナージ不能例に対するPalliativeなドレナージ法として注目されているが,その偶発症であるステントの迷入や逸脱は,時として致死的である.これらの偶発症を回避するために当施設で工夫しているステント留置法(A法)について提示し,その成績を明らかにすることを目的とした.[対象と方法] 2012年6月から2013年2月まででEUS-HGSを施行した連続する16例.A法では,胆管経の大きい上部胆管もしくは左肝管からB3末梢までLarge Cell D type(8mm, 8cm)を留置し,Stent in Stentの形でNiti-S Fully Covered Metallic Stent (End bare type; EBMS, 10mm, 10cm or 12cm)をB3から胃内に留置した.A法は胆管とステントの口径差による肉芽形成を回避でき,両ステントのUncoveredでの緩衝効果によるステントの位置ずれの防止が期待できると考えられる.[結果] 原疾患は胃癌術後再発6例,膵胆道癌9例,悪性リンパ腫1例で,施行理由は術後腸管が9例,消化管狭窄が7例であった.手技の内訳はHGS群が7例,A法群が9例であった.Technical Success rateは両群ともに100%であった.血清ビリルビン値は,HGS群で11.1±7.0 mg/dlから3.2±3.7mg/dlに(P=0.012),A法群で15.6±9.1mg/dlから2.5±1.2mg/dlに(P=0.010)改善した.手技時間はHGS群で26.9±9.0min,A法群で36.1±12.7minで有意差は認めなかった(P=0.16).偶発症は,HGS群で迷入・閉塞および逸脱を各々1例(28.6%, 2/7),A法群で腹膜炎を1例(11.1%, 1/9)に認められた.[結語] 更なる症例数の蓄積は必要ではあるが,当科で施行しているA法はステントトラブルが1例も認めず,偶発症回避に有用なドレナージ法である可能性が示唆された.更に症例数を重ねて報告する. |
索引用語 |
EUS-HGS, EUS |