セッション情報 |
ポスターセッション(消化器内視鏡学会)
バルーン内視鏡を用いたERCP
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タイトル |
内P-621:Roux-en-Y再建腸管に対する受動湾曲・高伝達挿入部付きShort type Single Balloon Enteroscopeの有用性
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演者 |
山内 浩史(北里大東病院・消化器内科) |
共同演者 |
木田 光広(北里大東病院・消化器内科), 徳永 周子(北里大東病院・消化器内科), 奥脇 興介(北里大東病院・消化器内科), 宮澤 志朗(北里大東病院・消化器内科), 岩井 知久(北里大東病院・消化器内科), 竹澤 三代子(北里大東病院・消化器内科), 今泉 弘(北里大東病院・消化器内科), 小泉 和三郎(北里大東病院・消化器内科) |
抄録 |
【目的】バルーン式小腸鏡を用いたERCPでは十二指腸乳頭,胆管空腸吻合部に到達出来るかどうか,またその後の処置具に制限があることが大きな課題であった.今回我々はOlympus社製proto typeである受動湾曲・高伝達挿入部を備えたshort type SBE(SIF-Y0004-V01,有効長1,520mm,外径9.2mm,チェンネル径3.2mm)及びスライディングテューブ(有効長880mm)を用いたERCPの経験を報告し,short type SBE(SIF-Y0004)と比較検討を行った.【対象】2011年6月から2013年2月までに受動湾曲・高伝達挿入部付きSBE(A群)を用いた11例14件(胃切除後9例11件,胆管空腸吻合術後2例3件)とshort type SBE(B群)を用いた30例41件(胃切除後25例33件,胆管空腸吻合術後5例8件).【方法】両群を以下の検討項目に対しretrospectiveに比較検討した.検討項目は,乳頭・胆管空腸吻合部への到達率,平均到達時間,造影成功率,治療完遂率,偶発症とした.【結果】到達率はA群:B群,100%:83%で有意差はなかった(p=0.29).造影成功率は93%:85%,治療完遂率は92%:97%であった.平均到達時間はA群:16分,B群:24分であり,A群で有意に到達時間が早かった(p=0.03).偶発症はERCP後膵炎が0例0%:3例8.8%,消化管穿孔が1例7%:1例2.4%,乳頭出血が0例0%:1例2.9%であった.ガイドワイヤー式バスケットでの採石をA群:7例,B群:17例,ガイドワイヤー式IDUSをA群:1例,B群:11件に施行した.【結語】受動湾曲・高伝達挿入部付きshort type SBEは有効長1,520mmであり通常のERCPで用いる処置具のほとんどが使用可能であり,チャンネル径3.2mmであることから市販されているバルーン式小腸鏡では使用出来ないガイドワイヤー式処置具を使用することが出来る利点がある.A群は全例が到達し,到達時間はA群で有意に早かった.受動湾曲・高伝達挿入部付きSBEはRoux-en-Y再建に対して有用である可能性が示された. |
索引用語 |
ERCP, SBE |