セッション情報 ポスターセッション(消化器内視鏡学会)

バルーン内視鏡を用いたERCP

タイトル 内P-623:

術後胆道へのアプローチ・ダブルバルーン内視鏡の一人法

演者 荒木 昭博(東京医歯大・消化器内科)
共同演者 岡田 英理子(東京医歯大・消化器内科), 渡辺 守(東京医歯大・消化器内科)
抄録 【目的】ダブルバルーン内視鏡(DBE)は全小腸の観察を可能とし,術後例や従来の大腸内視鏡挿入困難例にも応用できる.一方,標準的挿入法は二人の検査医を要し,術者には内視鏡先端の感覚が伝わりにくい.この問題に我々はGrip and Pinch Techniqueを用いた一人法によるDBE操作を考案した.ダブルバルーン内視鏡はRoux En Y再建後にも胆道にアプローチできる方法である.新しい挿入法Hooking Techniqueと,その他の工夫,持続還流法,ダブルオーバーチューブ法も交えて報告する.【方法】Roux en Y術後再建症例に対する一人法で行ったダブルバルーン内視鏡症例43例を集計した.【成績】43例中15例でEPBDおよび砕石が可能であった.4例でステント挿入が可能であった.3例で吻合部拡張が可能であった.1例で出血に対するクリッピングを施行した.挿入不可が5例,到達不可が5例,造影不可が3例に見られた.結石の見られなかった例や出血の見られなかった例など手技の必要のない例が7例見られた.【結論】手技が不可能であった症例はいずれも二人法に変更後も不可能であった.このことから,二人法に戻る必要はないと考えられた.持続オーバーチューブ内還流法を用いる事でオーバーチューブ内への注水操作は不要となり,また経口挿入ではダブルオーバーチューブ法を併用することにより経肛門挿入と同等の操作性を得ることができた.本法は人員・操作性向上のために非常に有用である.どの施設でも現状の設備で施行可能であり,今後標準的な施行法になると考える.
索引用語 ダブルバルーン内視鏡, 一人法