セッション情報 | ポスターセッション(消化器内視鏡学会)肝・胆道その他3 |
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タイトル | 内P-638:ERCP検査・処置時の医療スタッフの放射線被曝と防護についての検討 |
演者 | 奥山 祐右(京都第一赤十字病院・消化器内科) |
共同演者 | 奥山 智緒(京都府立医大・放射線診断治療学), 佐藤 秀樹(京都第一赤十字病院・消化器内科), 福岡 佑介(島津メディカル(株)), 上床 裕次郎(島津メディカル(株)), 寺崎 慶(京都第一赤十字病院・消化器内科), 陶山 遥介(京都第一赤十字病院・消化器内科), 豊川 優季(京都第一赤十字病院・消化器内科), 中野 貴博(京都第一赤十字病院・消化器内科), 田中 信(京都第一赤十字病院・消化器内科), 間嶋 淳(京都第一赤十字病院・消化器内科), 川上 巧(京都第一赤十字病院・消化器内科), 鈴木 隆裕(京都第一赤十字病院・消化器内科), 世古口 悟(京都第一赤十字病院・消化器内科), 戸祭 直也(京都第一赤十字病院・消化器内科), 中村 英樹(京都第一赤十字病院・消化器内科), 木村 浩之(京都第一赤十字病院・消化器内科), 吉田 憲正(京都第一赤十字病院・消化器内科) |
抄録 | 【はじめに】消化器内科に従事する医師,看護師の放射線に関する基礎知識は必ずしも十分とはいえない.検査・処置時の放射線被曝線量やその影響を理解することは大切である.【目的】ERCP検査・処置時の医療スタッフの放射線被曝について検討し,研修会を実施し,スタッフ間での放射線被曝についての意識を高めることを目標とした.【方法】1.消化器センターの医療スタッフの放射線被曝の現状に関して,アンケート調査を事前に行い,疑問点を明らかにする.2.スタッフのガラスバッジのデータを検討し,適切に装着されているかどうか,各部位の被曝線量の多寡について検討する.3.ファント―ムを用いて実際のERCP検査を再現し,散乱線の状況を検討し,放射線防護用遮蔽板や掛布の効果を確認する.4.放射線被曝についての研修会を行い,その後に再度,アンケート調査を行い認識の変化を検討した.【成績】1.事前のアンケート調査では,自分自身の被曝線量を把握しているのは医師の20%,看護師の29%にすぎなかった.2.ガラスバッジのデータ解析からは,不適切な装着をしていると思われるスタッフの存在とケア線量を超過しているスタッフの存在が明らかになった.3.ファント―ムを使用した再現実験において,散乱線によるスタッフの被曝は透視装置からの距離だけでなく,高さによっても大きく異なる.放射線防護用の遮蔽板にも衝立の隙間,透視台と衝立との高さの差は,被曝線量に影響を与えることが判明した.掛布を使用することで,ファント―ムの足側の散乱線を少しでも軽減することは可能であった.4.研修会にて疑問点を双方向で検討することにより,放射線防御に関する認識の改善を認めた.【結論】透視検査を行う際には,放射線の線量分布を認識することが,線量の低減に繋がる. |
索引用語 | ERCP, 放射線防護 |