セッション情報 ポスターセッション(消化器内視鏡学会)

その他-鎮静

タイトル 内P-639:

上部消化管内視鏡検査時の患者用モニターの有用性について

演者 安原 ひさ恵(三豊総合病院・内科)
共同演者 今川 敦(三豊総合病院・内科), 寺澤 裕之(三豊総合病院・内科), 榮 浩行(三豊総合病院・内科), 吉田 泰成(三豊総合病院・内科), 遠藤 日登美(三豊総合病院・内科), 神野 秀基(三豊総合病院・内科), 加地 英輔(三豊総合病院・内科), 幡 英典(三豊総合病院・内科), 守屋 昭男(三豊総合病院・内科), 中津 守人(三豊総合病院・内科), 安東 正晴(三豊総合病院・内科)
抄録 【目的】患者用モニターを用いて術者が説明しながら上部消化管内視鏡検査を施行することにより,検査に対する患者の満足度の向上および苦痛の軽減に有用であるかを検討した.【方法】2012年5月から10月の間に,当院人間ドックにて上部消化管内視鏡検査を施行した1720人(男性 1020人,女性 700人,平均年齢 53歳)を対象とした.2012年より初めて小型患者用モニターを導入し,検査中に左側臥位にて鑑賞可能な位置に設置した.検査前にモニター設置を説明し,検査終了後の帰宅可能な覚醒状態で,年齢,性別,鎮静剤使用とモニター認知の有無,検査中の不安感の改善度,術者からの説明の理解度,モニター位置の良悪,モニターの有用度,次回検査時のモニター希望の有無について,二者択一および10段階評価による無記名式アンケート調査を行った.10段階評価では7点以上を有効として解析に用いた.モニターの有用性評価の検討には,スピアマンの順位相関係数検定を用いた.【成績】アンケート回収率は100%で,鎮静剤(ジアゼパム)は1031人(60%)に使用していた.モニターを認知できていたのは1371人(79.7%)であり解析の対象とした.モニターを使用による検査中の不安感改善は787人(57.4%)に認め,術者からの検査中の説明は736人(53.7%)が理解しやすいと回答していた.モニターの位置は1101人(80.3%)が適当であるとし,1168人(85.2%)がモニターは有用であると評価した.1287人(93.9%)が次回検査時にもモニターを希望していた.モニターの有用性については,検査中の不安感改善(r=0.58, p<0.0001),医師の説明の分かりやすさ(r=0.50, p<0.0001),モニターの位置(r=0.54, p<0.0001)と各々相関がみられた.【結論】患者用モニターの設置は,検査に対する患者の安心感を増し満足度につながる.検査中の医師からの説明は,モニターの有用性を向上させ重要であると考えられた.
索引用語 内視鏡検査, モニター