セッション情報 | ポスターセッション(消化器内視鏡学会)その他-鎮静 |
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タイトル | 内P-641:当院におけるプロポフォールの使用経験 |
演者 | 森園 竜太郎(勤医協中央病院・消化器内科) |
共同演者 | 高木 秀雄(勤医協中央病院・消化器内科), 西尾 仁(勤医協中央病院・消化器内科), 森田 康太郎(勤医協中央病院・消化器内科), 後藤 哲(勤医協中央病院・消化器内科), 濱本 洋輔(勤医協中央病院・消化器内科), 古山 準一(勤医協中央病院・消化器内科), 水尾 仁志(勤医協中央病院・消化器内科), 内沢 政英(勤医協中央病院・消化器内科) |
抄録 | 【はじめに】消化管及び胆膵内視鏡治療は長時間に及ぶ事も多いため,被験者の不安や苦痛も大きい.当院ではこの間ベンゾジアゼピン系の鎮静剤を使用しているが,鎮静困難な症例も見受けられ問題となっていた.そこで上記による鎮静困難症例に対して,超短時間作用性静脈麻酔薬のプロポフォールを内視鏡検査・治療に使用して良好な鎮静を得ている.今回当院で施行された内視鏡検査・治療に際し,プロポフォールを使用した症例の検討を行ったので報告する.【対象】当院安全委員会にて使用基準が正式に定められた2012年7月以降の6カ月間に内視鏡検査・治療にプロポフォールを使用した11症例.【方法】当院では苦痛を伴う検査・治療において麻酔科医の管理下で行う事を基本とし,医療安全担当副院長に許可を得てから以下の手順で行う事としている.1)患者・家族に十分な説明を行い,同意書を得た上で,医療安全担当副院長に適応外申請書を提出して許可を得る.2)投与前に心電図モニター,パルスオキシメーター,炭酸ガスモニターを装着し,酸素2L/minで開始する.3)投与量は0.03mL/kg/hから開始し,0.3mL/kg/hを限度とする.4)検査中は5分毎に血圧,呼吸回数,心電図モニター,酸素飽和度,炭酸ガスモニターの観察を行う.【結果】患者年齢は75歳から85歳(平均78.3歳)で,ERCPが7症例(7/125:5.6%),EGDが2症例,胃EMRが1症例,胃ERHSE(ESD)が1症例であった(4/2472:0.1%).プロポフォールの最終使用量は,3ml/hrから8ml/hr(合計量で11mlから20ml)であった.血圧低下は全例に認められたが,塩酸エフェドリンを使用した症例は無かった.また1症例に一過性の酸素飽和度の低下を認めたが,すぐに改善した.覚醒後の症状としては,口渇が2症例,軽度の圧痛と吐気が1症例,症状無しが8症例.検査・治療終了早期に全例覚醒していた.【結語】プロポフォールは覚醒状態も良好で,十分なモニター管理を行った上では安全に使用可能であり,内視鏡検査・治療においても有用と考える. |
索引用語 | プロポフォール, 内視鏡検査 |