セッション情報 |
ポスターセッション(消化器内視鏡学会)
その他-抗血栓薬2
|
タイトル |
内P-649:抗血栓薬内服中の患者に対する内視鏡検査・治療の管理 ―電子カルテのテンプレート入力を用いた管理と集計―
|
演者 |
齋藤 玄哲(岡山済生会総合病院・内科) |
共同演者 |
塩出 純二(岡山済生会総合病院・内科), 石山 修平(岡山済生会総合病院・内科), 足立 卓哉(岡山済生会総合病院・内科), 關 杏奈(岡山済生会総合病院・内科), 金藤 光博(岡山済生会総合病院・内科), 村上 尚子(岡山済生会総合病院・内科), 山本 久美子(岡山済生会総合病院・内科), 藤井 雅邦(岡山済生会総合病院・内科), 伊藤 守(岡山済生会総合病院・内科), 藤原 明子(岡山済生会総合病院・内科), 吉岡 正雄(岡山済生会総合病院・内科) |
抄録 |
【目的】当院は2006年2月より電子カルテ上のテンプレートを用いた入力画面を作成し,内視鏡検査・治療時の抗血栓薬管理を行ってきた(第73回本学会総会パネルディスカッションで報告).ガイドライン変更に伴い,2013年2月からは新たなテンプレートの運用を開始した.今回これらを集計し,問題点を明らかにしたい.【方法】2008年4月から2013年2月まで,4年11ヶ月間に当院で行った内視鏡検査について,電子カルテの入力データをもとに抗血栓薬の内容・指示について集計し,休薬に伴う血栓塞栓症の発症と内視鏡的粘膜切除術(EMR・ESD)における後出血について調査した.【結果】内視鏡検査59,806例中,服薬内容が確認できた抗血栓薬内服者は4,019例で,アスピリン内服者が1,944例(48%)と最も多かった.休薬は2,430例(60.5%)に,ヘパリン置換は75例(1.9%)に,シロスタゾール置換は23例(0.6%)に施行された.休薬中の血栓塞栓症の発症は認めなかったが,大腸内視鏡をワルファリン休薬のもと施行し,再開19日後に左中大脳動脈塞栓を起こした症例を1例認めた.EMR,ESDは 4,538例に施行し,そのうち抗血栓薬内服者は588例(13.0%)であった.切除後出血は4,538例中66例(1.4%)に認め,抗血栓薬非内服例では3,950例中59例(1.5%),内服例では588例中7例(1.2%)であった.【結論】今回の検討では,内視鏡切除後の出血は抗血栓薬内服例の方が少ない傾向であった.新たなテンプレートは新ガイドラインに基づき血栓塞栓症防止に重きを置いており,出血リスク増大の可能性があり,今後の症例の集積を待ちたい.血栓塞栓症については,再開後に1例発症を認めており,休薬に際しては十分な期間の注意が必要である.我々の電子カルテ入力システムは服薬状況の把握・集計を目的に作成したが,ガイドラインの評価にも有用なツールであると考える. |
索引用語 |
抗血栓薬, 内服管理 |