セッション情報 ポスターセッション(消化器内視鏡学会)

その他

タイトル 内P-652:

内視鏡所見入力システムの工夫―必須入力項目の設定

演者 安藤 貴志(社会保険京都病院)
共同演者 岸本 悦子(社会保険京都病院), 光本 保英(社会保険京都病院), 今本 栄子(社会保険京都病院), 岡嶋 亮(社会保険京都病院), 鈴木 俊生(社会保険京都病院), 伊谷 賢二(西陣病院・内科), 葛西 恭一(西陣病院・内科), 坂本 京子(西陣病院・内科), 吉田 憲正(京都第一赤十字病院・消化器内科), 戸祭 直也(京都第一赤十字病院・消化器内科), 竹村 俊樹(学研都市病院・内科・消化器科), 内山 和彦(京都府立医大・消化器内科), 石川 剛(京都府立医大・消化器内科), 高木 智久(京都府立医大・消化器内科), 半田 修(京都府立医大・消化器内科), 八木 信明(京都府立医大・消化器内科), 古倉 聡(京都府立医大・消化器内科), 内藤 裕二(京都府立医大・消化器内科), 吉川 敏一(京都府立医大・消化器内科)
抄録 【背景】上部消化管の内視鏡診断において,下部食道や慢性胃炎の所見は重要であるが,確実にこれらを診断し記録できていない事も少なくない.【目的】これらの所見に意識を高め,確実記録するシステムを構築し,内視鏡診療の質の向上を図ることである.【対象と方法】2012年1月から6月まで,当院にて上部消化管内視鏡検査を施行した2202名(病院1220名,健診982名)を対象とし,オリンパス社製内視鏡マネージメントシステム「Solemio」を用いて「必須入力項目」を設定し,食道裂孔ヘルニア(幕内分類及びHILL分類),逆流性食道炎(LA分類),腺境界(木村,竹村分類),ピロリ菌感染の有無,胆汁逆流の有無などについて記録し,各項目について検討を行った.各症例の検査最終登録は,これらの入力完了を必須条件とした.またこのシステムを多施設に導入して稼働中である.【結果】システム導入初期は入力に手間取ったが,必須入力項目は約1-2分で入力可能となった.食道裂孔ヘルニアにおける幕内分類とHILL分類の有意な正の相関関係(相関係数0.683,p<0.01),また逆流性食道炎の程度と食道裂孔ヘルニアの程度との正の相関(p<0.01)や,萎縮の程度との負の相関関係(相関係数-0.176,p<0.01)などを認めた.また験者間の相違も明らかになり,診療の均質化に有用と考えられた.施設間比較について報告予定である.【考察】内視鏡診断に「必須入力項目」を設定し,背景粘膜などの考慮が義務付けたことで,特に初級・中級医にとって診断の思考過程に役立ち,内視鏡診断の向上に寄与するものと考えられた.
索引用語 ファイリングシステム, 必須入力項目