セッション情報 |
ポスターセッション(消化器内視鏡学会)
悪性肝門部胆道ドレナージ1
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タイトル |
内P-656:SYNAPSE VINCENT を用いた切除不能悪性肝門部胆管狭窄に対するドレナージ戦略
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演者 |
高橋 英(山梨大附属病院・消化器内科(1内科)) |
共同演者 |
深澤 光晴(山梨大附属病院・消化器内科(1内科)), 横田 雄大(山梨大附属病院・消化器内科(1内科)), 進藤 浩子(山梨大附属病院・消化器内科(1内科)), 門倉 信(山梨大附属病院・消化器内科(1内科)), 高野 伸一(山梨大附属病院・消化器内科(1内科)), 佐藤 公(山梨大附属病院・消化器内科(1内科)), 榎本 信幸(山梨大附属病院・消化器内科(1内科)) |
抄録 |
【目的】肝3D-CTシミュレーションシステムは,2次元画像情報を3次元画像化することにより,血管や胆管の走行から支配する肝臓容積を測定し,肝切除術前の客観的評価法として用いられている.今回,切除不能悪性胆道狭窄例に対してSYNAPSE VINCENTを用いてステント留置による推定ドレナージ容積(EDV)を算出し,ドレナージ成績について検討した.【方法】SYNAPSE VINCENTにより3D画像解析が可能であった切除不能悪性肝門部狭窄42例を対象とした.CT画像情報からSYNAPSE VINCENTを用いて肝臓,腫瘍,血管,胆管を描出し,3次元画像化した.各胆管の支配領域の該当肝容積を計算し,狭窄の状態と合わせることにより正確なドレナージ容積を推定した.【結果】42例のEDVをSYNAPSE VINCENTで算出すると,中央値41.5% (21.1-77.6%)であった.胆管分岐の破格例にも対応可能であった.初回ステント留置によるドレナージ奏功は26例(62%)であった.ドレナージ良好群と不良群でステント本数,片葉/両葉ドレナージ,SYNAPSE VINCENTによるEDVについて検討すると,EDVのみ両群間に有意差を認めた(p<0.008).肝機能別のドレナージ奏効率は肝機能良好例(26例)では65%,低下例(肝硬変もしくは門脈浸潤:16例)では56%であった.肝機能ごとに必要なドレナージ容積をROC解析で算出すると,cut off値は肝機能良好例では37%,低下例では50%であった.上記cut off以上のドレナージを行った場合のドレナージ奏効率は,肝機能良好例92%,低下例83%であった.胆管炎は,EDVが低い領域への留置で多くみられた.【結語】SYNAPSE VINCENTにより,正確なドレナージ容積の推定が可能であった.切除不能悪性肝門部狭窄のドレナージの際には,術前に肝機能と肝容積分布の評価を行い,適切なドレナージ戦略を組み立てることが重要である. |
索引用語 |
切除不能悪性肝門部狭窄, SYNAPSE VINCENT |