セッション情報 ポスターセッション(消化器内視鏡学会)

悪性肝門部胆道ドレナージ2

タイトル 内P-663:

非切除肝門部胆道癌に対する内視鏡的胆管メタリックステント留置術の検討

演者 北村 勝哉(昭和大・消化器内科)
共同演者 山宮 知(昭和大・消化器内科), 石井 優(昭和大・消化器内科), 佐藤 悦基(昭和大・消化器内科), 岩田 朋之(昭和大・消化器内科), 野本 朋宏(昭和大・消化器内科), 吉田 仁(昭和大・消化器内科)
抄録 【目的】非切除肝門部胆道癌に対する胆管ドレナージ法に関しては,一定のコンセンサスが得られていない.当施設における非切除肝門部胆道癌に対する内視鏡的胆管メタリックステント(MS)留置術の成績を検討した.【方法】当施設では,非切除肝門部胆道癌による胆管狭窄に対して,内視鏡的uncovered MS(UMS)(Niti-S biliary uncovered stent)留置術を基本とし,両葉留置可能な場合にpartial stent in stentにて対処している.2007年1月から2012年12月まで非切除肝門部胆道癌に対してUMSを留置した29例の臨床成績と留置法別(両葉vs片葉),疾患別(胆管癌vs胆嚢癌)の成績を検討した.数値は,中央(最小~最大)値表記.【成績】UMSを留置した29例の年齢73(37~95)歳,男性17,女性12例.胆管癌20,胆嚢癌9例.Bismuth I:II:III:IV=0:4:1:24.化学療法併用率37.9%(11/29).ステント開存率は,65.5%(19/29)であり,re-intervention(RI)施行率は,34.5%(10/29)であった(MS留置4,PTBD 3,EBD 2,PTGBD 1例).RIの要因は,胆管炎8 (tumor ingrowth 5,hemobilia 2,逸脱 1例),胆嚢炎1,肝膿瘍1例であり,RIまでの期間は,60(14~479)日であった.UMS留置による早期併発症は,胆管炎6.9%(2/29),膵炎3.4%(1/29)であり,留置後生存期間は,122(14~479)日であった.留置法別,疾患別における各々のステント開存率,RI施行率,RIまでの期間,留置後生存期間に有意差を認めなかった.【結論】当施設における非切除肝門部胆道癌に対する内視鏡的胆管UMS留置術の検討では,約35%に再治療を要し,留置法や疾患別の臨床効果に差を認めなかった.
索引用語 非切除肝門部胆道癌, 内視鏡的胆管メタリックステント留置術