セッション情報 ポスターセッション(消化器内視鏡学会)

胆管癌診断・胆管癌治療1

タイトル 内P-666:

胆道疾患の診断における経口胆道鏡の有用性

演者 石井 康隆(広島大病院・消化器・代謝内科)
共同演者 佐々木 民人(広島大病院・消化器・代謝内科), 芹川 正浩(広島大病院・消化器・代謝内科), 南 智之(広島大病院・消化器・代謝内科), 岡崎 彰仁(広島大病院・消化器・代謝内科), 行武 正伸(広島大病院・消化器・代謝内科), 石垣 尚志(広島大病院・消化器・代謝内科), 茶山 一彰(広島大病院・消化器・代謝内科)
抄録 【目的】胆道疾患の良悪性診断と胆管癌の表層進展診断における経口胆道鏡(POCS)の有用性をretrospectiveに検討した.【方法】2007年以降に当院にて電子胆道鏡検査(BP-260,B-260)を施行した胆道癌65例(肝外胆管癌54例,肝内胆管癌6例,胆嚢癌・胆嚢管癌5例)と良性疾患23例(IgG4関連硬化性胆管炎(IgG4-SC) 8例,原発性硬化性胆管炎(PSC) 5例,良性胆管狭窄6例,その他4例)を対象とした.検討項目は,1)胆管狭窄の良悪性診断成績,2)肝外胆管癌の表層進展に対する診断成績である.1)に関しては,蛇行した拡張血管,易出血性,不整な乳頭状・顆粒状粘膜のいずれか1項目を満たす場合を悪性としたときの感度・特異度・正診率を検討した.2)に関しては,手術を施行した41例における,術式を考慮したPOCSの正診率(中下部胆管癌では左右肝管合流部への表層進展の有無,肝門部・上部胆管癌では残肝側の胆管分離限界点と膵内胆管への表層進展の有無)を病理標本と対比して検討した.【結果】1)目的部位の観察は,胆道癌は59例,良性疾患は全例可能であった.胆道癌では1例のみ悪性所見が認められなかった.一方,良性疾患のうち,IgG4-SC 2例とPSC 1例で悪性所見に相当する所見が認められた.また,PSC 4例で,潰瘍瘢痕様の所見が認められた.POCSの良悪性診断における感度・特異度・正診率はそれぞれ98%,87%,95%であった.2)中下部胆管癌では全例狭窄より上流の観察が可能であった.表層進展の正診率は89%(16/18)であった.肝門部・上部胆管癌では,膵内胆管への表層進展の正診率は91%(21/23)であった.一方,残肝側の評価は7例(30%)で困難であり,その原因としては,6例が狭窄通過困難,1例が残肝側(左)への胆道鏡の挿入困難であった.残肝側の評価が可能であった16例の正診率は88%(14/16)であった.正診できなかった症例のうち2例はPSCに合併した胆管癌であった.【結語】POCSは胆道疾患の良悪性診断および胆管癌の表層進展度診断に有用であり,積極的に施行されるべき検査法である.
索引用語 胆道鏡, 胆道癌