セッション情報 ポスターセッション(消化器内視鏡学会)

胆管癌治療3・十二指腸ステント

タイトル 内P-674:

進行膵胆道癌における内視鏡的ステント留置術の有用性について

演者 岡崎 彰仁(広島大病院・消化器・代謝内科)
共同演者 佐々木 民人(広島大病院・消化器・代謝内科), 芹川 正浩(広島大病院・消化器・代謝内科), 小林 賢惚(広島大病院・消化器・代謝内科), 神垣 充宏(広島大病院・消化器・代謝内科), 南 智之(広島大病院・消化器・代謝内科), 行武 正伸(広島大病院・消化器・代謝内科), 石垣 尚志(広島大病院・消化器・代謝内科), 石井 康隆(広島大病院・消化器・代謝内科), 小酒 慶一(広島大病院・消化器・代謝内科), 毛利 輝生(広島大病院・消化器・代謝内科), 吉見 聡(広島大病院・消化器・代謝内科), 壺井 智史(広島大病院・消化器・代謝内科), 清水 晃典(広島大病院・消化器・代謝内科), 茶山 一彰(広島大病院・消化器・代謝内科)
抄録 【目的】膵胆道の悪性腫瘍は,病期の進行に伴い消化管狭窄を生じる事がある.それに伴い患者の著しいQOLの低下を来す.今回我々は膵胆道悪性腫瘍に伴う消化管狭窄に対する,内視鏡的消化管ステントの有用性について検討を行った.【方法】当院にて施行した2008年4月から2013年3月までの非切除膵胆道悪性腫瘍に伴う消化管狭窄に対して,内視鏡的消化管ステント留置術群(S群)16症例(18回)と胃空腸バイパス術を施行した12例(B群)を対象として検討を行った.検討項目としては,1)患者背景,2)手技成功率,3)臨床的成功率,4)手技時間,5)食事開始までの時間,6)合併症,7)手技の前後におけるGOOSS(Gastric Outlet Obstruction Scoring System)score,8)生存期間,9)生存期間中の経口摂取可能期間とした.尚,当院における治療方法の選択としては,外科的治療が困難な症例のみに内視鏡的ステント留置術を選択している.【成績】S群の平均年齢は65.2歳・B群は62.6歳,性別(男:女)はS群が11/5例・B群は6/6例であった.Performance statusはS群で1.7・B群で1.3であった.癌性腹膜炎の合併はS群で38.8%・B群で16.6%であった.手技的成功率はS群・B群ともに100%であった.臨床的成功率に関しては,S群94.4%・B群83.3%であった.手技平均時間はS群23分・B群147分であった.食事開始までの期間はS群1日・B群3日であった.合併症はS群0%・B群0%であった.GOOSS scoreは治療前がS群0.3・B群0.5に対し,治療後はS群2.5・B群2.7であった.生存期間はS群が92日・B群が133日であった.生存期間に占める食事摂取可能機関の割合はS群で82.6%・B群で80.5%であった.【結論】内視鏡的消化管ステント留置術は低侵襲かつ,手技的・臨床的成功率及び術後の生存期間に占める食事可能期間は良好である為,胃空腸吻合術の代替治療となりうる可能性が示唆された.
索引用語 十二指腸狭窄, 消化管ステント