セッション情報 | ポスターセッション(消化器内視鏡学会)急性胆嚢炎 |
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タイトル | 内P-684:手術困難な胆嚢炎患者に対する経乳頭的胆嚢ステントの長期留置は安全,有用である |
演者 | 志村 謙次(国保旭中央病院・消化器内科) |
共同演者 | 紫村 治久(国保旭中央病院・消化器内科), 糸林 詠(国保旭中央病院・消化器内科), 中村 朗(国保旭中央病院・消化器内科), 秦 佐智夫(国保旭中央病院・消化器内科), 松島 知弘(国保旭中央病院・消化器内科), 片桐 智子(国保旭中央病院・消化器内科), 宮川 明祐(国保旭中央病院・消化器内科), 岩井 優(国保旭中央病院・消化器内科) |
抄録 | 【目的】胆嚢結石による急性胆嚢炎に対しては胆摘術が第一選択であるが,切除困難な場合には経皮経肝胆嚢ドレナージ術(PTGBD)や経乳頭的胆嚢ドレナージ術(ENGBD)が施行される.結石嵌頓による胆嚢管閉塞が解除されない場合には,胆嚢炎の再燃予防のためにPTGBDの長期留置あるいは経乳頭的胆嚢ステントの留置を要する.今回我々は,経乳頭的胆嚢ステントを長期留置した場合の予後を検討した.【方法】過去3年間に急性胆嚢炎に対して経乳頭的に胆嚢内にステントを30日以上留置した患者を対象とし,経過観察中の胆嚢炎再燃の有無,再治療,偶発症の発生を後ろ向きに検討した.なおステント留置前には乳頭切開術(EST)を施行,7Frダブルピッグテイル・チューブを留置し,再治療は胆嚢炎症状の再燃時に行った.【成績】11名の患者に12回のステント留置術を行った.非切除の理由は高齢・認知症合併:5名,全身状態不良・手術高リスク:4名,切除不能の癌合併と診断:1名,門脈血栓症合併:1名,手術希望なし:1名であった.ステント留置前にENGBDが7名,PTGBDが5名に施行され,ステント留置後にPTGBDは4名(80%)にて抜去することができた.ステント留置による偶発症はなかった.ステント留置後もPTGBDを抜去できなかった1名を除いた11名に対して留置後平均224日間(4~808日)の経過観察を行ったところ,3名(27.2%)にて4日,14日,115日目に胆嚢炎の再発をきたし,PTGBD(2名)あるいは経乳頭的胆嚢ステント再留置(1名)の追加処置を要し,1名は最終的に手術を施行した.カプラン・マイヤー法にて求めた胆嚢炎無再発の平均期間は555.5±105.0日であった. 【結論】経乳頭的胆嚢ステントの長期留置は胆摘術が困難な胆石胆嚢炎患者に対して低侵襲で良好なQOLを保つことのできる治療手段であるが,時に胆嚢炎再燃による再治療を要することに注意が必要である. |
索引用語 | 急性胆嚢炎, 経乳頭的胆嚢ステント |