セッション情報 |
ポスターセッション(消化器内視鏡学会)
胆管結石1
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タイトル |
内P-685:高齢者の総胆管結石症例に対する長期ステント留置におけるウルソデオキシコール酸と十二指腸乳頭切開の併用効果
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演者 |
西澤 俊宏(国立東京医療センター・消化器科DELIMITER慶應義塾大・消化器内科) |
共同演者 |
鈴木 秀和(慶應義塾大・消化器内科), 高橋 正彦(国立東京医療センター・消化器科), 金子 博(国立東京医療センター・消化器科), 鈴木 雅之(国立東京医療センター・消化器科), 日比 紀文(慶應義塾大・消化器内科) |
抄録 |
[目的] 胆石症診療ガイドラインによると,様々な疾患により高リスクのある高齢者で内視鏡治療が長時間できない場合や内視鏡治療に長時間を要する場合は結石摘出にこだわらずステント留置術を行ってもよいとしている.今回我々は高齢者の総胆管結石症例に対する長期ステント留置におけるウルソデオキシコール酸(UDCA)や十二指腸乳頭切開(EST)の併用効果を検討した.[方法]36症例(平均年齢86.0歳)においてステント留置のためのERCPが63回施行された.63例中で28例ではESTも施行され,20例ではUDCAが併用投与さ,43例ではステント治療のみであった.[結果] 平均ステント開存期間はUDCA非併用群で354日,UDCA併用群では1012日と有意にUDCA併用により延長を認めた(p=0.0002; Hazard Ratio 0.253).EST非併用群の平均ステント開存期間は279日であったのに対し,EST併用群では1074日と有意な延長を認めた(p=0.001; Hazard Ratio 0.439).UDCAおよびEST非併用群の平均ステント開存期間は263日で,UDCAあるいはESTのいずれか一つを併用した群では425日と有意な延長を認めた(p=0.047; Hazard Ratio 0.512).UDCAあるいはESTのいずれかを併用した群に比較しUDCAおよびESTの両者を併用した群の平均ステント開存期間は1211日と有意な延長を認めた(p=0.031; Hazard Ratio 0.329).[結論] 高齢者で採石困難な総胆管結石症例において,UDCAとESTを併用したステント長期留置は効果的な治療オプションと考えられた. |
索引用語 |
総胆管結石, 胆管ステント |