セッション情報 | ポスターセッション(消化器内視鏡学会)胆管結石2 |
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タイトル | 内P-694:胆管巨大結石および積み上げ結石に対するEST併用ラージバルーンによる切石術の検討 |
演者 | 田中 麗奈(戸田中央総合病院・消化器内科) |
共同演者 | 青木 勇樹(戸田中央総合病院・消化器内科), 山本 健治郎(戸田中央総合病院・消化器内科), 吉益 悠(戸田中央総合病院・消化器内科), 竹内 啓人(戸田中央総合病院・消化器内科), 永谷 菜穂(戸田中央総合病院・消化器内科), 羽山 弥毅(戸田中央総合病院・消化器内科), 山田 昌彦(戸田中央総合病院・消化器内科), 堀部 俊哉(戸田中央総合病院・消化器内科), 原田 容治(戸田中央総合病院・消化器内科), 糸井 隆夫(東京医大・消化器内科), 糸川 文英(東京医大・消化器内科) |
抄録 | 【背景】近年,内視鏡器具の発達により胆管結石に対する経乳頭的治療は第一選択となっている.また,機械式砕石具の開発により現在では比較的大きな結石でも治療可能である.しかしながら巨大結石や積み上げ結石などでは治療に時間を要し複数回の処置も余儀なくされる場合が多く,遺残結石や再発結石の原因となる.この様な症例に対し,近年EST+ラージバルーンによる新しい切石術が報告されており,当院でも本法による治療を行ったので報告する.【対象と方法】対象は2007年6月から2012年10月までの径13mm以上の巨大結石,または10mm以上の積み上げ結石を有した症例である.方法は結石径および胆管径に適した最大膨張径12mm-20mmの消化管用拡張バルーンを用い乳頭拡張を緩除に行うが,圧は胆管径やノッチの消失具合により適宜決定した.切石術には機械式砕石具を用いできるだけ砕石は行わずに除石を試みたが,不可能な症例は砕石を行った.【結果】対象の38例の内訳は,男:女=21:17,平均年齢75.9(52‐99)歳,平均最大胆管径は17(11‐30)mm,結石径は短径12.2(5‐22)mm,長径16.5(6‐30)mm,結石個数は数えられたものでは平均2.9(1‐10)個であった.完全除石し得たのは37例で,除石し得なかった1例は胆管内結石陥頓のため,バスケット把持できず,他院で電気水圧衝撃波にて加療した.砕石処置は5例であり,手技回数は33例が1回の治療にて完遂した.平均手技時間は34.5(22‐83)分で,最も時間を要したのは砕石処置を行った症例であった.重篤な偶発症はなく,処置を必要としないoozingが5例,バルーン圧迫による止血を行ったものが1例,高アミラーゼ血症は7例であったが膵炎は認められなかった.【結語】本法は胆管巨大結石および積み上げ結石に対して安全に治療できる手技であると考えられた. |
索引用語 | 総胆管結石, ラージバルーン |