セッション情報 ポスターセッション(消化器内視鏡学会)

胆管結石2

タイトル 内P-695:

総胆管結石治療困難例に対するEndoscopic papillary large balloon dilationの治療成績

演者 山内 貴裕(岐阜県総合医療センター・消化器内科)
共同演者 丸田 明憲(岐阜県総合医療センター・消化器内科), 安藤 暢洋(岐阜県総合医療センター・消化器内科), 岩田 圭介(岐阜県総合医療センター・消化器内科), 杉原 潤一(岐阜県総合医療センター・消化器内科), 中島 賢憲(岐阜市民病院・消化器内科), 向井 強(岐阜市民病院・消化器内科), 冨田 栄一(岐阜市民病院・消化器内科), 馬淵 正敏(岐阜大・1内科), 上村 真也(岐阜大・1内科), 土井 晋平(岐阜大・1内科), 岩下 拓司(岐阜大・1内科), 安田 一朗(岐阜大・1内科), 森脇 久隆(岐阜大・1内科)
抄録 大結石・積み上げ結石など治療困難な総胆管結石に対するEndoscopic Papillary Large Balloon Dilation(EPLBD)の有用性が近年報告されている.【目的】当施設におけるEPLBDの治療成績,予後について検討する.【対象・方法】2010年1月から2013年2月までに当施設においてEPLBDを施行した症例をretorospectiveに調査した.【適応】当施設におけるEPLBDの適応は,1巨大結石(短径15mm以上)や積み上げ結石(5個以上)など截石に難渋することが予想され,高齢(80歳以上)・基礎疾患などを理由に短時間での内視鏡処置が望まれる症例.2同様に治療困難が予想される例で,高度の認知症などを理由に1回で治療を終えたい症例.3バスケット陥頓時のレスキュー目的.【結果】EPLBD施行例は56例.男性26例/女性30例.年齢35~100歳(中央値81歳),80歳以上33例.術後再建腸管症例11例(B-I再建1例/B-2再建4例/Roux-en-Y再建5例/胆管空腸吻合1例),バスケット嵌頓レスキュー目的6例.使用バルーン径12~20mm(中央値15mm).手技時間17~180分(中央値40分).EST既往19例,EPLBD前EST付加25例,非付加16例.機械的砕石具併用19例.治療回数1回40例/2回16例.入院期間3~70日(中央値13日).術中合併症は,出血1例(Covered Metallic Stent:CMS留置及び動脈塞栓術で止血.)/胆管穿孔1例(EPLBD後カニュレーション中に発症,CMS及びENBD留置で保存的に改善.)/術後膵炎1例.治療後経過観察期間中央値9.3 ヶ月(1~35ヶ月)で3例に総胆管結石再発を認めている.【結語】EPLBDは治療困難な総胆管結石症例の治療を容易にするが,安全性・長期予後については未だ不明な点が多く,今後さらに症例を積み重ねて適応・手技を検討していく必要がある.
索引用語 総胆管結石, EPLBD