セッション情報 ポスターセッション(消化器内視鏡学会)

胆管結石4

タイトル 内P-707:

大震災前後3年間の当院の救急受け入れ急性胆管炎に対する緊急内視鏡的治療の検討

演者 村上 晶彦(岩手県立中央病院・内視鏡科)
共同演者 天野 良彦(岩手県立中央病院・内視鏡科), 松本 信(岩手県立中央病院・内視鏡科), 三浦 真奈美(岩手県立中央病院・内視鏡科), 大方 英樹(岩手県立中央病院・消化器科), 横山 直信(岩手県立中央病院・消化器科), 小原 範之(岩手県立中央病院・消化器科), 城戸 治(岩手県立中央病院・消化器科), 池端 敦(岩手県立中央病院・消化器科), 高橋 太郎(岩手県立中央病院・消化器科)
抄録 【目的】大震災から2年が経過した.当院は「救急車を断らない」と「県下にあまねく医療の均霑を」をモットーに救急医療と地域医療を行い,年間21000人の救急患者と5000台の救急車の受け入れと沿岸部地域を中心に年間2500回の診療応援も継続している.大震災前後の3年間での膵胆道疾患例と急性胆管炎の内視鏡治療を検討した.【対象】平成22年から24年2月まで3年間の救急受診の消化器疾患例は22年度23年度24年度の順に3077人(全体の14,4%),3368名(14,8%),2274名(13,8%),であり,膵胆道疾患は294人(救急消化器疾患9,6%),309名(9,2%).202名(8,8%)で,あり,胆管結石性胆管炎76例,95例,62例,胆嚢炎85例,112例,68例,膵炎44例,50例,28例,悪性44例,50例,44例であり,うち85歳以上は38例(13%),41例(12%),38例(18%)であった.沿岸部例は22年4,8%から23年7,3%と増えたが24年度は6%と低下した.【結果】受診後2日以内緊急ERCP例は22年度108例(胆管結石76例,悪性例32例),23年度112例(胆管結石95例,悪性例42例),24年度98例(胆管結石68例,悪性例30例)であった.診療ガイドラインによる胆管結石胆管炎の重症度分類では,22年度は,重症9例中等症51例軽症16例,23年は重症11例中等症62例軽症22例,24年度は重症5例中等症48例軽症15例であった.一期的排石術は22年,23年,24年の順に47例,60例,50例で,二期的に排石は25例,31例,17例ステント留置のみ2例,4例,1例 PTCD例は2例,0例,1例であった.予後は22年度DIC腎不全併発の1例,23年は肺炎合併例1例死亡を認めた以外は救命された.偶発症は絶食期間5日以内の膵炎が22年8例(7%)23年10例(7%)24年8例(7%).抗凝固剤抗血小板剤内服例は順に18例,41例,24例だった.【結論】大震災前後での救急搬送胆管炎は震災後に沿岸部の患者が増加したが2年目には低下した.
索引用語 大震災, 胆管炎