セッション情報 | ポスターセッション(消化器内視鏡学会)胆管結石4 |
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タイトル | 内P-712:総胆管結石性胆管炎の緊急適応についての検討 |
演者 | 小屋 敏也(安城更生病院・消化器内科) |
共同演者 | 三浦 眞之祐(安城更生病院・消化器内科), 脇田 重徳(安城更生病院・消化器内科), 宮本 康雄(安城更生病院・消化器内科), 鈴木 悠土(安城更生病院・消化器内科), 岡田 昭久(安城更生病院・消化器内科), 濱田 広幸(安城更生病院・消化器内科), 馬渕 龍彦(安城更生病院・消化器内科), 竹内 真実子(安城更生病院・消化器内科), 細井 努(安城更生病院・消化器内科), 山田 雅彦(安城更生病院・消化器内科) |
抄録 | 【目的】総胆管結石性胆管炎はドレナージを前提とした初期治療が必要とされている.重症例では緊急ドレナージが必要とされているが,緊急ERCPはさまざまな要因から危険性も高く,その適応は慎重に検討をする必要がある.【対象と方法】2011年1月から2012年12月までの2年間に夜間救急外来を受診し,総胆管結石性胆管炎と診断された70例を対象とした.緊急ドレナージ群(緊急群20例)と待機的ドレナージ群(待機群50例)に分類,Tokyo Guidelines13(以下TG)および国内版診療ガイドライン(以下国内版)を用いて重症度,入院日数,合併症の項目を評価し,緊急ドレナージの適応につき検討した.【成績】緊急群は男性11例,女性9例,平均年齢78.3±13.9歳でありTGでの重症例4例,中等症5例,軽症11例,国内版では重症例9例,中等症10例,軽症1例であった.入院日数は平均12.9±4.5日であり合併症はERCP膵炎2例,膵酵素上昇3例であった.待機群では男性32例,女性18例,平均年齢74.5±13.9歳でありTGでの重症例5例,中等症10例,軽症35例,国内版では重症例20例,中等症19例,軽症11例であった.入院日数は12.3±4.7日であり合併症は膵酵素上昇が3例であった.TG重症例は緊急群20%が待機群10%に比べ多かったが,有意差(p=0.231)は認められなかった.黄疸例(T.Bil>5.0mg/dl)は緊急群45%に比べ待機群12%と有意差(p=0.003)が認められた.血小板値については緊急群平均145000±46000/mm3と比べて待機群平均180000±64000/mm3と有意(t=2.22)に緊急群で低かった.合併症や入院期間については特に両群間で差は認められなかった.【結論】TG重症例においては当院ではほぼ夜間緊急ドレナージが施行されていた.国内版の重症判定では敗血症から重症と診断される例が多いが,血液培養結果が当日に得られないことが原因と思われる.この解決策としてPCT(プロカルシトニン値)測定が適応判断に有用ではないかと思われた. |
索引用語 | 緊急ERCP, Tokyo Guidlines13 |