セッション情報 |
ポスターセッション(消化器内視鏡学会)
膵臓-治療1
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タイトル |
内P-714:局所進行膵癌に対する粒子線治療における十二指腸粘膜障害の評価法についての検討
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演者 |
大西 裕(兵庫県立粒子線医療センターDELIMITERIHI播磨病院・内科) |
共同演者 |
小倉 武司(兵庫県立粒子線医療センターDELIMITERIHI播磨病院・内科), 寺嶋 千貴(兵庫県立粒子線医療センター), 久米井 伸介(IHI播磨病院・内科), 藤澤 貴史(加古川西市民病院・消化器内科), 光岡 浩史(JR九州病院・消化器内科), 林 海輝(九州労災病院門司メディカルセンター・内科), 前田 光雄(IHI播磨病院・内科) |
抄録 |
【背景】遠隔転移を伴わない局所進行切除不能膵癌の治療法は確立されておらず,現状ではゲムシタビンをはじめとする化学療法が行われている事が多い.また,これまで行われてきた化学療法併用放射線治療も効果は限定的である.これらの症例へのゲムシタビン併用陽子線治療において,予後の改善効果がある事が示されたが,消化管障害が高率に生じ,また重篤なもの発生しうる事も判明した.【目的】局所進行切除不能膵癌に対するゲムシタビン併用陽子線治療おける十二指腸粘膜障害の内視鏡像について検討する.【方法】局所進行切除不能膵癌に対するゲムシタビン併用粒子線治療を受けた患者10例の治療終了時の上部消化管内視鏡検査画像を対象とした.日本消化器内視鏡学会所属の内科医師12名に保存された画像を供覧し,Common Terminology Criteria for Adverse Events (CTCAE) version 3による小腸粘膜障害の評価法を用いて分類を依頼した.評価者個人内での一致,評価者間での一致等についてκ値を算出し,検討した.【成績】評価者個人内ではκ値は平均0.71であり,内視鏡経験年数や専門医の取得の有無とも相関を認めず,良好な一致を認めた.評価者間ではκ値は平均0.43(最大値 0.77,最小値0.10)と低値かつばらつきが大きく,低い一致しか得られていないものと考えられた.【結論】CTCAE version 3による粘膜障害の評価法に示されている文言を用いて,粒子線治療による粘膜障害を内視鏡的に評価する事には限界があると考えられた.内視鏡所見に特化した分類を考慮する必要がある事が示唆された. |
索引用語 |
粒子線治療, 内視鏡的診断 |