セッション情報 | ポスターセッション(消化器内視鏡学会)膵臓-治療1 |
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タイトル | 内P-718:当院におけるゲムシタビン不応切除不能進行膵癌に対する2次治療ゲムシタビン+S-1併用療法の成績 |
演者 | 重川 稔(大阪大大学院・消化器内科学) |
共同演者 | 西田 勉(大阪大大学院・消化器内科学), 岩橋 潔(大阪大大学院・消化器内科学), 池澤 賢治(大阪大大学院・消化器内科学), 林 義人(大阪大大学院・消化器内科学), 江崎 久男(大阪大大学院・消化器内科学), 宮崎 昌典(大阪大大学院・消化器内科学), 新崎 信一郎(大阪大大学院・消化器内科学), 薬師神 崇行(大阪大大学院・消化器内科学), 巽 智秀(大阪大大学院・消化器内科学), 平松 直樹(大阪大大学院・消化器内科学), 竹原 徹郎(大阪大大学院・消化器内科学) |
抄録 | 【目的】GEST studyでは,切除不能進行膵癌に対する1次療法として,ゲムシタビン(GEM)+S-1(GS)療法はGEM群を上回っていたものの,統計学的な優越性は示されなかった.しかし,無増悪生存期間(PFS)はGEM群に比しGS療法のハザード比は0.66(p<0.001)と優越性が示され,抗腫瘍効果の点でS-1の可能性が示唆された.当院ではGEM不応切除不能膵癌の2次治療としてS-1のdose intensityを高めたGS療法を行ってきた.今回2次治療としてのGS療法の治療効果を後ろ向きに検討した. 【対象および方法】2007年1月から2013年3月の期間,切除不能進行膵癌に対して1次治療にGEM単独療法,GEM+エルロチニブまたはGEM+放射線療法を施行した78例を対象とした.1次治療後の2次治療移行率および2次治療後のPFS,全生存期間(OS)をKaplan-Meier法にて,レジメンの容認性を有害事象,薬剤減量,中止率にて評価した.GS療法のレジメンはS-1(80mg/m2,day1-21),GEM(800mg/m2,day1,day15)とし,28日を1コースとした. 【結果】1次治療にGEM単独またはGEMベースの治療を行った78例のうち,2次治療としてGS療法施行は34例,S-1療法は4例で,2次治療移行率は49%であった.GS療法34例の年齢中央値(範囲)は62歳(45-83),性別は男性21例/女性13例であった.GS療法のOS中央値は9.1ヶ月,PFSは3.2ヶ月であった.Grade3/4の有害事象は,食思不振3例(9%),全身倦怠感3例(9%),白血球減少3例(9%),貧血2例(6%),血小板減少1例(3%),下痢1例(3%)を認めた.14例(41%)に薬剤の減量(S-1減量;13例,GEM減量;1例)が必要で,7例(19%)に有害事象のためレジメン中止を認めた(食思不振3例,倦怠感3例,全身状態増悪1例).また,画像上増悪後の治療として11例(32%)にGS療法が継続されていた. 【結論】GEM不応切除不能膵癌に対する2次治療としてS-1のdose intensityを高めるGS療法は有効であることが期待される. |
索引用語 | 切除不能膵癌, 2次化学療法 |