セッション情報 | ポスターセッション(消化器内視鏡学会)膵臓-治療1 |
---|---|
タイトル | 内P-719:膵体尾部切除後膵液漏における経鼻膵管ドレナージの有用性についての検討 |
演者 | 石川 卓哉(名古屋第一赤十字病院・消化器内科) |
共同演者 | 春田 純一(名古屋第一赤十字病院・消化器内科), 山口 丈夫(名古屋第一赤十字病院・消化器内科), 土居崎 正雄(名古屋第一赤十字病院・消化器内科), 山 剛基(名古屋第一赤十字病院・消化器内科), 亀井 圭一郎(名古屋第一赤十字病院・消化器内科), 澤田 つな騎(名古屋第一赤十字病院・消化器内科), 村上 義郎(名古屋第一赤十字病院・消化器内科), 服部 峻(名古屋第一赤十字病院・消化器内科), 山田 健太(名古屋第一赤十字病院・消化器内科), 八鹿 潤(名古屋第一赤十字病院・消化器内科) |
抄録 | 【目的】膵体尾部切除後膵液漏における経鼻膵管ドレナージ (ENPD) の有用性について検討すること.【方法】2011年1月より2012年10月までに膵体尾部切除後に膵液漏を合併したが保存的に改善せず,ENPDを行った5例 (男女比3: 2,平均年齢63.8±12.6歳 (41-75)) についてretrospectiveに検討した.膵液漏発生からドレナージまでの平均期間は23.8±15.8日 (4-51) で,漏出膵液の平均量は56.4±29.9ml/日 (22-110)であった.原疾患は膵管癌3例,膵神経内分泌腫瘍1例,腫瘤形成性膵炎1例であった.ENPDカテーテルとして5Fr Pig tail型カテーテル (OLYMPUS) を3例に,5Fr 逆α型 カテーテル (Cathex) を2例に使用し,カテーテル造影にて膵液漏閉鎖を確認した後,内瘻ステントに交換した. 検討項目は以下の4項目: 1. 膵液漏の閉鎖の有無,2. 膵液漏閉鎖までの期間,3. 合併症,4. 再発の有無.【結果】1. ENPDを留置した5例全例で膵液漏の閉鎖を認めた.2. 膵液漏閉鎖までの平均期間は7.8±3.9日(3-15) でドレナージ留置後は比較的早期に改善が得られた例が多かった.3. Pig tail型カテーテルを留置した3例中2例において留置後2日および3日でカテーテルの自然逸脱を認めたが逆α型カテーテルでは逸脱例はなかった.3日後に逸脱した症例ではERP再検時には漏出を認めず,内瘻ステントに交換した.2日後に逸脱した症例は膵液漏が残存しており,逆α型カテーテルに替えたところ逸脱なく,12日後に膵液漏の閉鎖を認めた.4. 平均11±5.7ヵ月(4-21) の観察期間中,再発は認めていない.【結論】膵体尾部切除後膵液漏に対してENPDは有用である.とくに体尾部切除後では残存主膵管長が短く,逸脱のリスクが高いため,逆α型カテーテルが有用である. |
索引用語 | 膵液漏, 経鼻膵管ドレナージ |