セッション情報 | ポスターセッション(消化器内視鏡学会)膵臓-WON治療 |
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タイトル | 内P-742:Pancreatic pseudocyst /Walled-off necrosisに対する内視鏡治療難治例の検討と難治例に対する追加ドレナージテクニックの検討 |
演者 | 向井 俊太郎(東京医大病院・消化器内科) |
共同演者 | 糸井 隆夫(東京医大病院・消化器内科), 祖父尼 淳(東京医大病院・消化器内科), 糸川 文英(東京医大病院・消化器内科), 栗原 俊夫(東京医大病院・消化器内科), 土屋 貴愛(東京医大病院・消化器内科), 石井 健太郎(東京医大病院・消化器内科), 辻 修二郎(東京医大病院・消化器内科), 池内 信人(東京医大病院・消化器内科), 田中 麗奈(東京医大病院・消化器内科), 梅田 純子(東京医大病院・消化器内科), 殿塚 亮祐(東京医大病院・消化器内科), 本定 三季(東京医大病院・消化器内科), 森安 史典(東京医大病院・消化器内科) |
抄録 | 【背景】近年,Pancreatic pseudocyst(PC)/walled-off necrosis(WON)に対して超音波内視鏡下嚢胞ドレナージ(EUS-PCD)と内視鏡的ネクロゼクトミー(EN)による治療が行われ治療成績が向上している.しかし,感染を伴う膵壊死ではドレナージ不良で感染のコントロールに難渋する症例も多い.当院では難治例にMultiple transluminal gateway technique(MGWT)やSingle transluminal gateway transcystic technique (SGTT)を用いて内視鏡治療を行っている.今回,難治因子の検討と難治例に対する追加ドレナージテクニックの有効性と安全性の検討を行った.【方法】2006年から2012年までに当院で内視鏡治療を行った46例(PC3例,sterile WON18例,infected WON25例)について検討した.(平均年齢54.2歳,男女比36:10)PC,WONの診断は改訂アトランタ分類(Gut 2013;62:102-11)に従った.【結果】EUS-PCD+ENでの治療困難例は12例(26%)であり,sterile WON1例,infected WON11例であった. 12例とも治療前CTで多房性の形態を呈し,minor cavityの長径が50mm以上の症例であった.Minor cavityが胃から近い症例はMGWTを,胃から遠いがmajor cavityと交通を有する症例はSGTTを用いてドレナージを追加し,12例全例内視鏡治療単独で治癒可能であった.偶発症は4/46(8.7%),MGWT/ SGTTを用いた症例は2/12(16.7%,PS迷入1,麻痺性イレウス1)であったが対応可能な範囲内であった.【結語】内視鏡治療難治例は多房性を呈する感染性膵壊死でminor cavityの長径が50mm以上の症例であった.難治例もMGWT/ SGTTを用いて追加ドレナージを行うことで安全に内視鏡治療可能と考えられるが,今後さらなる症例の蓄積,検討が必要である. |
索引用語 | WON, EUS-PCD |