セッション情報 | ポスターセッション(消化器内視鏡学会)ERCP胆管挿管法1 |
---|---|
タイトル | 内P-745:Wire-guided cannulationにおける先発ガイドワイヤーの先端形状に関するランダム化比較試験 |
演者 | 稲富 理(滋賀医大・消化器内科) |
共同演者 | 馬場 重樹(滋賀医大・消化器内科), 杉谷 義彦(滋賀医大・消化器内科), 神田 暁博(滋賀医大・消化器内科), 大崎 理英(滋賀医大・消化器内科), 望月 洋介(滋賀医大附属病院・光学医療診療部), 伴 宏充(滋賀医大・消化器内科), 塩谷 淳(滋賀医大・消化器内科), 安藤 朗(滋賀医大大学院・感染応答・免疫調節部門(消化器免疫)), 斎藤 康晴(滋賀医大附属病院・光学医療診療部), 藤山 佳秀(滋賀医大・消化器内科) |
抄録 | 【目的】Wire-guided cannulation(WGC)を用いたERCPでは,乳頭形状や膵胆管の走行により複数のガイドワイヤー(GW)を使用することも多い.交換に伴う手技の煩雑さや医療経済的観点から,単一のGWで処置を完遂することが理想的であるが,先発GWの形状については施設や術者により異なる.今回我々は先端形状の異なるGWを用いて,胆管および膵管挿管に対する汎用性や安全性の相違についてprospectiveに検討した. 【方法】対象は2011年6月から2012月12月の間にERCPを施行した胆膵疾患225症例.全例WGCを用いて挿管を試み,使用する先発GWを先端アングル型(Dreamwire,VisiGlide)およびストレート型(Dreamwire,VisiGlide)の4群に無作為に振り分けた.Primary endpointは1本のGWで手技を終了し得た完遂率とし,Secondary endpointは深部胆管および膵管挿管率,ERCP後膵炎発症率,その他の偶発症発生率とした. 【成績】背景因子(年齢,男女比,疾患,未処置乳頭の割合,乳頭形状)は各群間で有意差を認めなかった.完遂率は先端アングル型85.4%(105/123),ストレート型 73.5%(75/102)とアングル型が有意に高かった(P=0.027).GWの複数使用理由はアングル型先発では膵管GW法の併用が最も多く(17/18; 94.4%),ストレート型先発では胆膵管のseeking困難が最も多かった(15/27; 55.6%).最終深部胆管および膵管挿管率,膵炎発症率,その他の偶発症発生率,膵管GW法併用率は各群間で有意差を認めなかった. 【結論】今回の検討ではアングル型GWがストレート型と比較し,1本での完遂率が有意に高く,かつ胆膵管挿管率および偶発症発生率も劣らなかったことから,WGCにおける先発GWの第一選択に適していると考えられた. |
索引用語 | ガイドワイヤー, wire-guided cannulation |