セッション情報 ポスターセッション(消化器内視鏡学会)

ERCP胆管挿管法2

タイトル 内P-751:

ERCPトレーニングに関する習熟度評価

演者 望月 仁(山梨県立中央病院・消化器内科)
共同演者 石田 泰章(山梨県立中央病院・消化器内科), 川上 智(山梨県立中央病院・消化器内科), 深澤 佳満(山梨県立中央病院・消化器内科), 久野 徹(山梨県立中央病院・消化器内科), 岩本 史光(山梨県立中央病院・消化器内科), 広瀬 純穂(山梨県立中央病院・消化器内科), 細田 健司(山梨県立中央病院・消化器内科), 鈴木 洋司(山梨県立中央病院・消化器内科), 小嶋 裕一郎(山梨県立中央病院・消化器内科), 小俣 政男(山梨県立中央病院・消化器内科DELIMITER東京大)
抄録 【目的】
胆膵系疾患のインターベンションが急速に進歩しているのに反しERCPのトレーニングは初心者に対してはさまざまな障害がある.当院では将来のエキスパート養成を目標に初心者に対して早期にトレーニングを開始している.今回,ERCPのトレイニーにどのような習熟度変化が見られているかを検討した.
【方法】
2009年4月から2013年3月の4年間,当科で施行したERCP676例の内,ERCP未経験の卒後2年あるいは3年目の医師6名が実施した449例について.以下の各目標に達成できるまでの検査件数を調査した.
1.連続3回5分以内に側視鏡を挿入できる.
2.連続3回10分以内に幽門輪を通過できる.
3.連続3回10分以内に十二指腸下行脚に挿入できる.
4.連続3回10分以内にスコープを直線化できる.
5.連続3回10分以内に乳頭を観察できる.
6.連続3回10分以内にカニューレーションを開始できる.
7.連続2回15分以内にカニュレーションできる.
上記が達成できない場合あるいは途中で危険な操作が見られた場合はただちに指導医に交代した.
【成績】
経験症例数中央値は66例(39-115).実施目標に到達するまでの回数(中央値)は,挿入8回,幽門輪通過11回,下行脚挿入13回,スコープの直線化19回,乳頭の確認32回(5名),カニュレーションの開始48回(4名),カニュレーション80回(2名)であった.
【結論】
全体の習熟度曲線によりスコープの直線化までは比較的容易に習得しているが,その後の乳頭確認,乳頭正面視からカニュレーションとなるにつれ急激に技術習得が困難になっているのが明らかになった.本検討により共通のあるいは各術者間で異なる問題点の拾い上げが可能となり今後の合理的なトレーニング方法を検討する上での参考になると考えられた.
索引用語 ERCP, トレーニング