セッション情報 ポスターセッション(消化器内視鏡学会)

胆管結石5・抗血栓療法症例に対するERCP

タイトル 内P-756:

抗血栓薬内服患者の新ガイドラインに基づいた休薬時におけるESTの検討

演者 岩田 朋之(昭和大・消化器内科)
共同演者 北村 勝哉(昭和大・消化器内科), 山宮 知(昭和大・消化器内科), 石井 優(昭和大・消化器内科), 佐藤 悦基(昭和大・消化器内科), 野本 朋宏(昭和大・消化器内科), 池上 覚俊(昭和大・消化器内科), 吉田 仁(昭和大・消化器内科)
抄録 【目的】2012年に抗血栓薬服用者に対する消化器内視鏡診療ガイドライン(GL)が発刊され,薬剤ごとの抗血栓薬の休薬期間が示された.内視鏡的乳頭括約筋切開術(EST)はGLの改訂以前より出血の高危険手技に分類されている.新GLに準じて当施設における抗血栓薬を休薬した症例での併発症頻度と発症までの期間を明らかにし,安全性を検討することを目的とした.数値は中央値表記.【方法】当施設では,2007年1月から2012年12月までにEST(小~中切開)を716例に施行した.抗血栓薬内服例は114例あり,うち64例が新GLに合致する条件で休薬されていた(A群).抗血栓薬非内服例は602例(B群)あり,A群との臨床成績を比較検討した.【結果】A群とB群の性別(男性/女性)は,31/33:345/257例と両群間に有意差なく,年齢は,77:72歳とB群と比較してA群で有意に高齢であった(p<0.001).傍十二指腸乳頭憩室は,51.6%(33/64):30.9%(186/602)あり,B群と比較してA群で有意に多かった(p=0.001).ERCPの処置時間は,30:35分と両群間で有意差を認めなかった.アスピリン(As)単独:チエノピリジン誘導体(Ch)単独:AsまたはCh以外の抗血小板薬(Ap)単独:抗凝固薬(Ac)単独は,各々36:7:14:7例であり,休薬期間は,8:13:7:7日であった.抗血栓療法の原疾患は,各々As群で虚血性心疾患14/36例,Ch群で脳梗塞5/7例,Ap群で脊柱管狭窄4/14例,Ac群で心房細動6/7例が最も多かった.EST中の出血は,A群9.4%(6/64),B群5.0%(30/602)であり,両群間に有意差を認めなかった.EST後出血は,A群3.1%(2/64),B群1%(6/602)と両群間に有意差を認めず,後出血までの日数は,A群2日,B群4日であった.【結論】本検討より,抗血栓薬を内服していても新GLに準じて休薬することで安全にESTを施行できる可能性が示唆される.一方,抗血栓薬内服時はEST後早期に出血する場合があり,厳重な経過観察が必要である.
索引用語 EST, 抗血栓薬