セッション情報 ポスターセッション(消化器内視鏡学会)

ERCP後膵炎

タイトル 内P-759:

ERCP後膵炎予防における当院での工夫(ジクロフェナクナトリウム座薬事前投与について)

演者 福本 顕史(埼玉協同病院・内科)
共同演者 田中 宏昌(埼玉協同病院・内科), 守谷 能和(埼玉協同病院・内科), 忍 哲也(埼玉協同病院・内科), 久保地 美奈子(埼玉協同病院・内科), 小野 未来代(埼玉協同病院・内科), 吉野 肇(埼玉協同病院・内科), 増田 剛(埼玉協同病院・内科)
抄録 医療処置にともなう偶発症・合併症出現について,可能な限り回避するための処置を講じることは我々医療者にとっては必要不可欠であることは言うまでもなく,また社会的要求とも言える.一般病院での内視鏡的逆行性膵胆道造影検査(以下ERCP)がほぼルーチン検査として行われるようになった現在でも,術後膵炎の重症化により不幸な転帰をたどる症例が皆無ではなく,しかもその予防については十分なエビデンスがない.本邦では各施設により種々の工夫を試みているのが現状であると思われる. 当院では従来,ERCP後膵炎予防のためにメシル酸ガベキサート持続投与を行ってきた.しかしそれでも完全に膵炎を予防することは困難であることに加え,持続投与に伴うライン確保など事前準備の煩雑さ,保険適応上の問題など,種々の問題点を感じていた.当院では,より簡略化した試みとして平成24年4月から積極的にジクロフェナクナトリウム座薬事前投与によるERCP後膵炎予防を行っており,これまでのところ従来の方法に比べて大きな有害事象なく施行し得ている. まだまだ症例数が少なく十分な比較検討は出来ていないが,術後の血中アミラーゼ上昇など示す症例はあるものの膵炎に至る症例は比較的少ないことがわかってきた.当院におけるジクロフェナクナトリウム座薬投与によるERCP後膵炎予防の取り組みにつき報告したい.
索引用語 胆道, ERCP後膵炎