セッション情報 ポスターセッション(消化器内視鏡学会)

ERCP関連偶発症1

タイトル 内P-768:

ERCP関連手技による偶発症に対するトラブルシューティング

演者 山本 龍一(埼玉医大総合医療センター・消化器・肝臓内科)
共同演者 石田 周幸(埼玉医大総合医療センター・消化器・肝臓内科), 高橋 正朋(埼玉医大総合医療センター・消化器・肝臓内科), 長船 靖代(埼玉医大総合医療センター・消化器・肝臓内科), 加藤 真吾(埼玉医大総合医療センター・消化器・肝臓内科), 名越 澄子(埼玉医大総合医療センター・消化器・肝臓内科), 西川 稿(上尾中央総合病院・消化器内科), 屋嘉比 康治(埼玉医大総合医療センター・消化器・肝臓内科)
抄録 【目的】当院におけるERCP関連手技の偶発症発生の現状,手技を安全に施行するための工夫,偶発症発生時のトラブルシューティングを明らかにする.【対象と方法】2006年1月1日~2012年12月31日の間に当院にてERCP関連手技を施行したのべ1621例のうち詳細に検討できた1289例(男性 782例,女性 507例,平均年齢 67.9歳)を対象とした.診断的ERCP 44例(3.4%),治療ERCP 1245例(96.6%)であった.偶発症は,膵炎,出血,穿孔,その他とし重症度はCotton分類に準じた.発生率,発生時のトラブルシューティングにつき検討した.【成績】全偶発症発生率は2.2%(28例)で急性膵炎 15例(1例死亡),EST後出血 5例,Mallory Weiss Syndrome 6例,RTBD tube迷入1例,十二指腸穿孔 1例であった.EST後出血に対してはAPCが有効であり,胆管空腸吻合後RTBD tube迷入例に対してはBI-5 小腸内視鏡下にバスケットにて抜去した.十二指腸穿孔例は直視鏡に先端透明フード装着し内視鏡的縫縮後 そのまま胆管ステンティング施行した.【結論】ERCP後膵炎の危険因子は患者因子に比べ手技的因子が多いことを理解し,無理な操作,長時間の手技を避けるようにする,高リスク症例には自然脱落型膵菅ステントを留置するなど,が予防策と言える.トラブルシューティングについては可能な限り動画を供覧する.
索引用語 ERCP関連手技, 偶発症