セッション情報 | ポスターセッション(消化器内視鏡学会)ERCP関連偶発症2 |
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タイトル | 内P-778:ERCP後膵炎予防的膵管ステント留置術におけるステント迷入に対する抜去法 |
演者 | 西山 範(大阪府立急性期・総合医療センター・消化器内科) |
共同演者 | 阿部 友太朗(大阪府立急性期・総合医療センター・消化器内科), 井上 貴巧(大阪府立急性期・総合医療センター・消化器内科), 大西 幸作(大阪府立急性期・総合医療センター・消化器内科), 岩谷 修子(大阪府立急性期・総合医療センター・消化器内科), 田畑 優貴(大阪府立急性期・総合医療センター・消化器内科), 野崎 泰俊(大阪府立急性期・総合医療センター・消化器内科), 井上 浩一(大阪府立急性期・総合医療センター・消化器内科), 澁川 成弘(大阪府立急性期・総合医療センター・消化器内科), 石井 修二(大阪府立急性期・総合医療センター・消化器内科), 葛下 典由(大阪府立急性期・総合医療センター・消化器内科), 春名 能通(大阪府立急性期・総合医療センター・消化器内科), 井上 敦雄(大阪府立急性期・総合医療センター・消化器内科) |
抄録 | 【背景・目的】近年ERCP後膵炎(PEP)予防のために予防的膵管ステント留置を行う頻度が増えている.しかし細径のため留置の際に十二指腸側フラップが膵管口より深部へ留置してしまい,主膵管内に迷入するとそのステント抜去に難渋する.今回我々は異物回収ネットを用い,迷入した膵管ステントを比較的に容易に抜去し得たのでその実際について報告する.【方法・対象】2007年1月から2013年2月までPEP予防目的で行った膵管ステント留置の際に迷入した4症例について検討した.膵管ステントはCook Geenen型5Fr 5cm 両側フラップ付きをいずれも留置.主膵管内にguidewireを留置し,スネア,結石除去用リトリーバルバルーンや膵石除去用バスケットカテーテルでの除去を試みた.1例は結石用バスケットカテーテルでの除去可能.他3例は不能であった.このためUS Endoscopy社 回収ネット30mmのネット部を除去し,ループ内にguidewireを通し軽くスネアを閉じ,guidewireで導かせて主膵管内に挿入し,膵管ステント近傍に導き,スネアでの把持を行った.この方法で良好な抜去が可能と判断し,以後2症例にも回収ネットでの抜去を行った.【結果】4例とも回収に成功.抜去後1例に中等症の膵炎を認めた.【考察】通常スネアよりも回収ネットのスネア部分はwireが細きため,管腔の細い主膵管内では把持を行うスネアの動きは自由度が高いと考えられる.またシース部が比較的太く剛性があるため主膵管内への挿入が安定し,スネアの操作も安定するものと考えられ,主膵管内の迷入ステント抜去には適していると考えられた.【結語】迷入膵管ステント抜去法の実際を報告する.今回の検討では回収ネットのスネアが有用であった.何よりも膵管ステント迷入させない確実な留置が望まれる. |
索引用語 | 膵管ステント迷入, トラブル |