セッション情報 |
ポスターセッション(肝臓学会)
B型肝炎-病態・診断1
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タイトル |
肝P-3:新規超高感度HBs抗原定量系の臨床的意義~アーキテクトHBsAg-QT陰性例への応用~
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演者 |
新海 登(名古屋市立大大学院・消化器・代謝内科学) |
共同演者 |
飯尾 悦子(名古屋市立大大学院・消化器・代謝内科学DELIMITER名古屋市立大大学院・ウイルス学), 遠藤 美生(名古屋市立大大学院・消化器・代謝内科学), 藤原 圭(名古屋市立大大学院・消化器・代謝内科学), 松浦 健太郎(名古屋市立大大学院・消化器・代謝内科学), 野尻 俊輔(名古屋市立大大学院・消化器・代謝内科学), 渡邊 綱正(名古屋市立大大学院・ウイルス学), 城 卓志(名古屋市立大大学院・消化器・代謝内科学), 田中 靖人(名古屋市立大大学院・ウイルス学) |
抄録 |
【目的】近年,HBs抗原陰性,HBc抗体陽性のB型肝炎既往感染者におけるB型肝炎再活性化の問題が注目されており,オカルトB型肝炎の現状を把握する必要がある.今回,経過観察中にアーキテクトHBsAg-QT(測定範囲50-250,000 mIU/ml)(以下アーキテクト)にて陰性化した症例を2種類の超高感度HBs抗原定量系で比較した.【方法】対象は B型慢性肝炎のアーキテクト陰性化症例18例((HBs抗原自然消失群)10例,核酸アナログ投与(NA群)8例),B型急性肝炎(AH群)8例.合計26例に対して,以前報告したHBs抗原定量系 (prototype)(検出限界 5mIU/ml)と免疫複合体転移法/化学発光酵素免疫測定法を組み合わせた測定法であるHBs抗原定量系(ICT-CLEIA法 (検出限界 0.5mIU/ml) の2種類の超高感度HBs抗原定量系で比較した.【成績】1. HBs抗原自然消失群,NA群,AH群ともにアーキテクトにて検出感度未満になった後もprototypeではそれぞれ中間値10,3,0.5ヶ月アーキテクトよりも長くHBsAgを検出し得た.4/26例(HBs抗原自然消失群2例(1例はHBsAg変異),NA群1例,AH群2例)ではHBs抗体が出現したポイントにてもprototypeではHBs抗原を測定し得た.2. アーキテクトとprototypeにてHBsAgが消失した症例(自然HBs抗原消失群2例,NA群7例,AH群7例)をICT-CLEIA法 にて検討した.ICT-CLEIA法ではそれぞれアーキテクトよりも中間値19,6.5,3ヶ月長くHBsAgを測定し得た.ICT-CLEIA法 とPrototypeのHBs抗原の測定可能な観察期間の差はそれぞれ中間値で13.5,4,2ヶ月であった.4/16例(NA群1例,AH群3例)の症例ではHBs抗体が出現したポイントにてもICT-CLEIA法 ではHBs抗原を測定し得た.【結論】新しい超高感度HBs抗原定量系を用いることで,アーキテクトにて陰性化した症例でも長期に渡りHBs抗原を観察し得た.HBs抗体の出現したポイントにおいてもHBs抗原を測定することが可能であった. |
索引用語 |
B型肝炎ウイルス, HBs抗原定量系 |