セッション情報 ポスターセッション(肝臓学会)

B型肝炎-治療1

タイトル 肝P-13:

当院におけるB型慢性肝炎に対するペグインターフェロン治療の治療成績

演者 赤松 雅俊(JR東京総合病院・消化器内科)
共同演者 吉原 靖典(JR東京総合病院・消化器内科), 松本 祐太(JR東京総合病院・消化器内科), 黒岩 貴之(JR東京総合病院・消化器内科), 松村 梓(JR東京総合病院・消化器内科), 八木岡 浩(JR東京総合病院・消化器内科), 大前 知也(JR東京総合病院・消化器内科), 岡本 真(JR東京総合病院・消化器内科)
抄録 【目的】当院で慢性B型肝炎に対して2007年9月から2011年11月に導入したペグインターフェロンα2a導入症例について,その治療背景,治療効果について検討をおこなったので報告する.【方法】対象患者は5症例,性別(男性4例,女性1例),年齢中央値 33歳,HBVgenotype (C 4人 未測定1人),前核酸アナログ投与症例(有3人 無2人) 核酸アナログ投与期間中央値 138週(127-276週),Peg-IFN導入目的は核酸アナログ(entecavir)の中止目的3人,Seroconversion目的1人,B型慢性肝炎急性憎悪に対する加療目的 1人だった. Peg-IFN治療期間 中央値 50週(20-74週) 各症例について治療開始時,治療終了時,核酸アナログ終了時のHBsAg,HBeAg,HBV-DNA,HBcrAg,ALTを測定した.核酸アナログ中止症例については中止時HBcrAg HBsAg抗原量を測定した.【成績】B型慢性肝炎のseroconversion目的に投与した29歳の1例は投与前HBeAg陽性,HBV-DNA 7.7であったが,74週の投与でSeronversionし,HBsAgも陰性となった.核酸アナログからのSequential療法の3例中2症例(33歳,36歳)はPeg-IFN終了後,1人は4ヶ月でHBV-DNA 7.2と上昇しPeg-IFNを再開.1人は3ヶ月再燃なくdrug-freeで経過観察している.B型慢性肝炎急性憎悪からの症例は投与前HBeAg陽性 HBV-DNA>9.1 log copies/mL ALT 1502 IU/lであったが,投与34週を経過し,依然HBeAg 陽性 HBV-DNA 8. 9log copies/mL, ALT 94 IU/lでありentecavir投与を追加している.【結論】若年者で核酸アナログ投与中のB型慢性肝炎においてはPeg-IFNの投与で核酸アナログの中止に持ち込める患者がいる可能性があり,検討を重ねていくことが必要と考えられた.
索引用語 B型慢性肝炎, Peg-IFNα-2b