セッション情報 |
ポスターセッション(肝臓学会)
B型肝炎-治療1
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タイトル |
肝P-16:B型慢性肝炎患者に対するPEG-IFNα-2a療法の早期治療効果とHBsAg量推移の検討
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演者 |
瀬尾 靖(神戸大・消化器内科DELIMITERせおクリニック内科眼科) |
共同演者 |
矢野 嘉彦(神戸大・消化器内科DELIMITER神戸大大学院・感染病理学), 斎藤 雅也(神戸大・消化器内科), 平野 仁崇(神戸大・消化器内科), 東 健(神戸大・消化器内科) |
抄録 |
【目的】最近,治療や病態における定量的HBsAgが注目されている.我々は,B型慢性肝炎に対するPEG-IFNα-2a療法及びPEG-IFNα-2a/Adefovir併用療法の有効性について,HBsAg量の推移を含めて検討した.【方法】2011年11月から2013年1月までに当院および関連施設において,1)PEG-IFNα-2a単独療法,2)PEG-IFNα-2a/Adefovir(ADV)併用療法で治療を開始したB型慢性肝炎患者13例について,HBV DNA量,ALT値,HBeAg量,HBsAg量の推移について検討した.【成績】1)PEG-IFNα-2a単独療法は9例に実施し,治療開始平均29週(4-52)時点の検討.患者背景はHBeAg陽性4例,陰性5例,男/女7/2,年齢中央値34歳(27-37),HBV DNA中央値7.6 (2.1-8.9) Log copies/mL,ALT中央値56(30-946) IU/L,HBsAg中央値3.7(2.2-4.3) Log IU/mL.HBeAg陽性4例では,HBV DNA量は全例で減少し,1例で投与32週時にHBeセロコンバージョンし,HBsAg量は平均1.3 Log Log IU/mL減少した.HBeAg陰性5例では,HBV DNAは著明に減少し,HBsAg量は平均0.1 Log IU/mL減少した.HBsAg量減少,HBeセロコンバージョン等治療効果が認められている症例ではいずれも,一過性のALT値上昇が認められた.2)PEG-IFNα-2a/ADV併用療法は4例に実施し,治療開始平均29週(4-52)時点の検討.患者背景はHBeAg陽性3例,陰性1例,男/女3/1,年齢中央値40歳(29-52),HBV DNA中央値7.8 (5.0-10.4) Log copies/mL,ALT中央値42(33-66) IU/L,HBsAg中央値4.3(3.0-5.4) Log IU/mL.HBV DNA量は,投与開始4週で3.0 Log copies/mL以上の著明な減少を認め,HBeAg陽性3例のHBeAg量は全例で減少し,HBsAg量は平均0.6 Log IU/mL減少した.【結論】若年でALT高値を対象にしたPEG-IFNα-2a単独療法,ならびに高齢やHBV DNA量高値を対象としたPEG-IFNα-2a/ADV併用療法において,HBV DNA量・ALT値・HBeAg量,さらにHBsAg量の減少が確認された. |
索引用語 |
HBsAg, PEG-IFN |