セッション情報 ポスターセッション(肝臓学会)

C型肝炎-基礎1

タイトル 肝P-33:

次世代シークエンサーを用いたNS5A阻害剤耐性変異の検討

演者 三浦 美香(山梨大附属病院・消化器内科(1内科))
共同演者 前川 伸哉(山梨大附属病院・消化器内科(1内科)), 高野 伸一(山梨大附属病院・消化器内科(1内科)), 小松 信俊(山梨大附属病院・消化器内科(1内科)), 辰巳 明久(山梨大附属病院・消化器内科(1内科)), 進藤 邦明(山梨大附属病院・消化器内科(1内科)), 雨宮 史武(山梨大附属病院・消化器内科(1内科)), 中山 康弘(山梨大附属病院・消化器内科(1内科)), 井上 泰輔(山梨大附属病院・消化器内科(1内科)), 坂本 穣(山梨大附属病院・消化器内科(1内科)), 榎本 信幸(山梨大附属病院・消化器内科(1内科))
抄録 【目的】C型肝炎ウイルス(HCV)に対する治療としてNS5A阻害剤が開発され,その顕著な効果が明らかになりつつある.本研究ではNS5A阻害剤未投与症例における耐性変異プロフィールを明らかにすることを目的としてdeep sequenceによる解析を行った.【方法】107症例(Genotype 1b;未治療57症例,PEG-RBV無効50例)について,NS5A領域のdeep sequenceによる耐性変異の検討を行った.(1)最終観察時の保存血清を用い,NS5A 31,32,93番の耐性変異の頻度を検討した.(2)PEG-RBV無効症例のうち12例においてはPEG-RBV治療開始前・投与終了時の検討を行い,同治療によって耐性プロフィールに変化が生ずるか検討した.(3)最も強い耐性であるY93H変異については,同変異と関連する臨床背景因子について検討した.【成績】(1)Y93H変異を未治療症例では15/57例(変異率0.12~76.46%),PEG-RBV無効症例では15/50例(変異率0.18~100%)に認めた.両群間でY93Hの変異率に有意差は認めなかった.L31M 変異は未治療症例で6/57例,PEG-RBV無効症例では6/50例に認めた.32番変異はいずれの症例においても認めなかった.(2) PEG-RBV無効症例ではY93H変異を治療前1/12例(変異率0.13%)に認めたが,治療・観察終了時ではいずれも0%であった.(3)Y93Hの変異の有無で臨床背景を比較すると,IL28B SNP,core 70・91,ISDR,IRRDRのPEG-RBV治療効果を規定する因子とはいずれも有意な相関は認めなかったが,Y93H変異率の高い症例ではISDR,IRRDRの変異数は大きい傾向があった.【結語】Y93H変異は,最終観察時10%以上の混在例は9/107例であったが,deep sequenceによるわずかな変異までを含めると30/107例が変異を有していた.一方,PEG-RBV治療によってNS5A阻害剤耐性変異の出現頻度に違いは認められなかった.今後の治療選択にdeep sequencing解析が役立つ可能が示唆される.
索引用語 deep sequence, NS5A阻害剤